ボルボがより安全な先進運転支援システムと自動運転機能の展開を促進するプラットフォーム「NVIDIA DRIVE Thor」への移行計画を発表
2024.09.25Zenseact の クラウドの NVIDIA DGX コンピューターへの戦略投資
ボルボとそのソフトウェア子会社であるZenseactは、クラウドでのAIモデルのトレーニング用に、NVIDIA DGXシステムに投資している。これにより、将来的に、最も高度で十分にテストされた、AIを活用した安全機能を車両に搭載できるようになる。次世代のAI搭載車両を安全にトレーニングするために必要な大量のデータを管理するには、データセンター並みのコンピューティング能力とインフラが必要となる。
NVIDIA DGXシステムは、これまでにない効率でAIモデルをトレーニングするために不可欠なコンピューティング性能を提供。輸送関連企業は、このシステムを利用して、費用対効果に優れた、容易に展開可能な方法で自動運転技術の開発を加速している。
北欧にあるボルボとZenseactのAIトレーニング拠点では、このシステムを利用して、さまざまな側面からADASおよび自律走行ソフトウェアの開発を促進しようとしている。その主な利点は、物体を分類して認識するための識別とラベリングを必要とする時間のかかる作業であった、データアノテーションプロセスが最適化されること。
DGXシステムのクラスターは、安全性を保障するために必要なデータの処理も可能なため、パフォーマンスを2倍に高めながら市場投入までの時間を半減できる可能性がある。
ボルボでエンジニアリングおよびテクノロジー責任者を務めるAnders Bell氏は、以下のように話している。
「NVIDIA DGX AIスーパーコンピューターは、私たちのAIトレーニング能力を飛躍的に向上させ、この社内のAIトレーニングセンターを北欧最大級のものにしています。NVIDIAのテクノロジーを活用し、データセンターを設置することで、高性能なAIを迅速に実現するための道を開き、最終的に製品の安全性と性能を向上させるのに役立ちます」
ボルボとZenseactは、車両内部とクラウドでAIの頭脳としてNVIDIAのテクノロジーを活用することで、道がどこに通じていようとも顧客が安心して運転できる安全な車を提供していく。
構成/土屋嘉久