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「アグリゲーター」とはどんな仕事?注目されている理由とビジネスシーンではたすメリット

2025.01.07

アグリゲーターは新しい職種で、どのような仕事なのかよくわからない方も多いのではないでしょうか。アグリゲーターは、経営者・管理者・実行者の3つの役割を果たす人材を指します。今回は、アグリゲーターが注目される役割やビジネスにおけるメリットを解説します。

アグリゲーターは新しい職種で、どのような仕事なのかよくわからない方も多いのではないでしょうか。アグリゲーターは、経営者・管理者・実行者の3つの役割を果たす人材を指します。

今回は、アグリゲーターが注目される役割やビジネスにおけるメリットを解説します。

アグリゲーターとは?

アグリゲーターは直訳すると、「集める人」という意味です。電力分野やIT分野、ビジネスにおいて、それぞれ異なる意味で使われています。

ここでは、アグリゲーターの3つの意味を解説します。

■電力分野での意味

電力分野でアグリゲーターは、電力の需給バランスを調整する事業者を指して使われます。「特定卸供給事業者」とも呼ばれています。

電力を使用する需要家が持つエネルギー資源を束ね、需要家と電力会社の間に立って、電力の需要と供給のバランスをコントロールする役割を担う存在です。

電力分野におけるアグリゲーターは、節電された電力や余剰電力を集めて電力会社に売却し、その費用の一部を電力事業者・需要家に還元します。

また、発電の無駄を防ぐため、一般家庭や各事業所などの需要家に節電を呼びかけ、電力需要を制限するのもアグリゲーターの仕事です。

■IT分野での意味

IT分野では、「コンテンツ・アグリゲーター」を略してアグリゲーターと呼んでいます。コンテンツ・アグリゲーターとは、インターネット上に存在する情報を収集し、整理して利用者に提供する事業者のことです。

インターネット上には数多くの情報があり、ユーザーが知りたい情報を見つけるためには多大な時間と労力がかかります。コンテンツ・アグリゲーターの役割は、これらの作業を効率的にして、ユーザーの利便性を高めることです。

たとえば、商品やサービスの情報をまとめ、ユーザーが比較検討できるサイトを運営する事業者がコンテンツ・アグリゲーターにあたります。

■ビジネスでの意味

ビジネスにおけるアグリゲーターとは、プロジェクトの遂行のため、必要な情報や人材などを集めて適所に配置し、統制を取る人材や職種のことです。

複数の分野での専門性や、ビジネス力を持つという特徴があります。近年、アグリゲーターは新しい職種・働き方として注目を集めています。

アグリゲーターが注目されるきっかけとなったのは、経営コンサルタントの柴沼俊一氏が2013年に著した「知られざる職種アグリゲーター 5年後に主役になる働き方」という書籍です。

同書では、アグリゲートについて「短期間に社内外の多様な能力を集めて掛け合わせ、差別化した商品・サービスをスピーディに作り上げる方法」と定義しています。このアグリゲートができる能力を持つ人が、アグリゲーターです。

変化の激しい時代には、企業の枠を超えて情報や人材を集め、新たなサービスを作り上げるアグリゲーターのような存在が必要とされています。

ビジネスでアグリゲーターが注目される理由

ビジネスでアグリゲーターが大きく注目されているのは、今日のビジネス環境や市場の状況が大きく影響しています。

詳しくみていきましょう。

■ビジネス環境の多様化・複雑化

現代のビジネス環境は「VUCAの時代」と呼ばれ、多様化・複雑化が進んでいます。「VUCA」とは、Volatility(変動性)・Uncertainty(不確実性)・Complexity(複雑性)・Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った造語です。物事が不確実で、将来の予測が困難な状態という意味があります。

消費者のニーズは多様化しており、ビジネスモデルもそれに合わせ再構築が迫られています。技術の進化も激しく、将来の予測も難しい状況です。

確実性のない時代において、既存の情報やノウハウに固執することにはリスクがあり、組織の枠を超えて情報や人材を集めるアグリゲーターの存在が必要とされています。社外から最新の情報を集めることで、複雑化して予測の困難なビジネスを生き抜くことが可能です。

■市場の変化

技術の進化とともに、現代の市場は目まぐるしく変化しています。変化に対応して生き残るためには、企業に必要な知識や技術を素早く取り入れるアグリゲーターの働きが必要です。

プロジェクトに必要な人材やスキル、技術などを社外から集め、スピーディに企画・プロジェクトを推進することで、変化の激しい時代に取り残されることなく時代にあった商品やサービスを生み出せます。

そこでは、特定分野の知識や技術に精通するだけでなく、複数の分野での知識があり、プロジェクト全体を俯瞰して管理できるアグリゲーターの能力が求められています。

■イノベーションへの対応

変化の激しい市場で生き残るためには、競合他社と差別化するためのイノベーションが必要です。イノベーションとは、革新的な技術や発想により新たな価値を生み出すことです。

技術の進化に対応していくため、企業は常にイノベーションに取り組み、事業に付加価値を加えていくことが求められます。新たな付加価値によって市場を開拓することで、業績を伸ばせるでしょう。

イノベーションを進めるためには、新たなビジネスチャンスを開拓したり、ビジネスパートナーを見つけて協働したりなど、積極的な行動が求められます。

企業を取り巻く環境や市場の動向を見極め、企業価値の向上をめざすアグリゲーターは、社内にイノベーションを起こす行動の先頭に立つ存在といえるでしょう。

アグリゲーターの役割

アグリゲーターの役割は、企業の枠を超えて必要な人材や情報、技術を集め、マネジメントしながらプロジェクトを成功に導くことです。自由な発想と行動力により、新たな企業価値を創造します。

そのため、アグリゲーターには経営者・管理者・実務者という3つの役割を担うことが期待されています。

まず、経営課題を分析し、課題の解決に必要な人材や技術、経営資源を集める役割は、経営者の視点が必要といえるでしょう。

それと同時に、アグリゲーターは企業を超えた広い範囲の仕事に携わるため、多種多様な人材を統括するために高い管理能力が求められます。管理者として広い視野を持ち、プロジェクト全体を俯瞰し、最適化を図らなければなりません。

さらに、アグリゲーターは自らも実務に携わることがあります。プロジェクトを成功に導くため、自らプレイングマネージャーとなり、リーダーシップを発揮しながら業務を推進していくことが必要です。

アグリゲーターに必要な能力

社内外で活躍するアグリゲーターには、リーダーシップや柔軟性など、さまざまな能力が求められます。

詳しい内容を解説します。

■リーダーシップ

アグリゲーターは、プレイヤーとしてプロジェクトを迅速かつ着実に推進するリーダーシップの能力が求められます。複数の企業が共同で作業をするプロジェクトでは、企業ごとにルールが異なり、話し合いがまとまらないこともあるでしょう。プロジェクトの進行や意思決定に、時間がかかるケースも多くなります。

アグリゲーターはそのような状況をうまく調整し、各企業の状況を把握して、最適化しなければなりません。メンバーそれぞれの意見や主体性を尊重しながら、短期間でプロジェクトを成功させるには、強力なリーダーシップが必要です。

進捗状況を確認し、必要に応じて経営層への支援を求める場面もあるでしょう。トラブルが発生した場合でも平常心を保ち、解決へと導くのもアグリゲーターの重要なスキルです。

■柔軟性

アグリゲーターは社内にイノベーションを起こすために重要な役割があり、柔軟性も大切なスキルです。既存の考え方に固執せず、新しい知識や技術、サービスを柔軟に取り入れる視点が求められます。

企業理念やビジョン、こだわりは維持しつつ、新しい発想に対して抵抗を示さず柔軟に対応できる能力が必要とされるでしょう。

また、アグリゲーターはプロジェクトに適した企業や人材を選び、必要な人材やリソースを集める役割があります。そのため、多くの企業や人と柔軟に対応でき、信頼されるような人格であることも大切です。

■実行力

アグリゲーターは経営者や管理職としての役割だけでなく、実務にも関与します。ただ情報や人材を集めるだけでなく、行動に移す実行力も必要です。

実行力とは、目標へ向けて最後までやり遂げる能力を指します。社内外でさまざまな人々と仕事をするアグリゲーターは、責任を持って仕事を遂行する能力が欠かせません。 

さまざまな企業の間に立って働くため、批判的な意見が集まることもあるでしょう。プロジェクトが、うまく進まなくなることもあります。

アグリゲーターは、そのような異なる意見を調整するとともに、プロジェクトを最後までやり遂げるという強い意志とそれを支える実行力が求められます。

■公平な視点

アグリゲーターはプロジェクトの遂行に必要な人材を多方面から集め、適材適所へ配置します。そのため、人を見極める観察力・洞察力とともに、公平な視点が求められるでしょう。

偏った視点で仕事や役割を分配してしまうと、社員に不満が生まれることもあります。信頼関係を築けなければ、プロジェクトを成功に導けません。

公平な視点で仕事を進めれば信頼度が高まり、プロジェクトもスムーズに進められるでしょう。

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