小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

「iPhone 16」シリーズは買いか?待ちか?ライバルスマホとの比較で導き出した結論

2024.09.21

ライバルに目を向けてみるのも手

 アップルのイベントでも振れられていたが、iPhoneはハードウエアとソフトウエアをひとつの企業が手がけ、統一した世界観で構成されていることが優れたユーザビリティや多彩な機能を生み出し、市場をリードしてきた。しかし、iPhoneを中心としたプラットフォームは、比較的、クローズドな仕様のため、それが逆にデメリットになるケースもある。

 たとえば、利用促進の是非や実用性については、多少の議論があるものの、政府はマイナンバーカードをスマートフォンに搭載できるように対応を進めており、今年5月、ようやくiPhoneでもマイナンバーカードが搭載できることが発表された。ただし、実際に利用できるのは、来年春であり、まだ半年以上、利用できない。これに対し、AndroidプラットフォームはGoogleが早くから対応に積極的な姿勢を見せ、すでに2023年5月から利用が開始されている。つまり、iPhoneはマイナンバーカードを搭載できるようになるものの、ライバルに対して、2年遅れの搭載になるわけだ。一般的な商業サービスへの対応ならともかく、政府が提供する公的なサービスへの対応が2年も遅れてしまうのは、さすがに生活に欠かせないスマートフォンのプラットフォームとして、不十分ではないかという指摘もある。ちなみに、政府はデジタル社会の実現をより推進するため、現在のマイナンバーカードの後継バージョンを2026年中に実現したいとしており、2025年春に対応するiPhoneが次期バージョンにすぐに対応できるのかという不安も残る。

 また、今回の「iPhone 16」シリーズはアップルの生成AI「Apple Intelligence」がセールスポイントとしてクローズアップされているが、スマートフォンにおけるAIについては、すでにGoogleの「Gemini」やサムスンの「Galaxy AI」などが通訳や翻訳、画像生成、文書の生成や要約、通話スクリーニングなど、実用的な機能を実現しており、「Pixel」や「Galaxy」などのスマートフォンで、ごく普通に利用できる。他メーカーでも今夏発売されたシャープの「AQUOS R9」では、着信に代理で応答する「代わりに聞いときます」機能が搭載され、すでに生成AIを応用した機能は多くの製品において、身近な存在になりつつあるわけだ。パソコンにおいてもWindows 11に搭載された「Copilot」、「Copilot」をフルに活かす「Copilot+PC」などが注目を集め、こちらも文書や図版、イラストなどを生成できるなど、生成AIを活用した多彩な機能が利用できる環境が整いつつある。

 こうした状況を鑑みると、アップルは今回の「iPhone 16」シリーズで対応した「Apple Intelligence」によって、生成AIの遅れを巻き返そうとしているものの、他のプラットフォームはそれ以上に先行している感がある。それに加え、冒頭で触れた『フォルダブル』などのフォームファクターや高性能なカメラなど、iPhoneがまだアプローチできていない要素も数多くある。ユーザーとしては、今回の「iPhone 16」シリーズをチェックするだけでなく、今一度、ライバルのプラットフォームにも目を向け、生活やビジネスに欠かせないスマートフォンとして、何を選ぶべきなのかを検討し直す必要がありそうだ。

取材・文/法林岳之

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年9月13日(金) 発売

DIME最新号は「AIスマホ Copilot+ PC 完全攻略ガイド」!SKY-HI、パリ五輪代表Shigekixも登場!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。