開発、組立に要した時間は8344時間!F1ドライバーのランド・ノリスが34万2817個のレゴで製作された「McLaren P1」でシルバーストン・サーキットを走行
2024.09.19レゴグループとマクラーレン・オートモーティブは、史上最も困難なチャレンジに挑み、レゴテクニックのパーツを使用して、完全に操縦のできる唯一無二のMcLaren P1を作り上げた。またそれだけでなく、マクラーレンのF1ドライバーであるランド・ノリス選手が究極のチャレンジに参加し、1:1スケールのレゴテクニックMcLaren P1で、イギリスの名高いサーキット、シルバーストンを1周走破することに挑んだ。
レゴブロックで製作された実物大モデルで初めてサーキットを1周走破
今回のMcLaren P1の実物大モデルは、レゴブロックレゴテクニックのパーツ34万2,817個から作られており、重量は約1,220kgにおよぶ。真に驚くべきエンジニアリングを駆使しており、完全に機能するステアリングによって、レゴグループが製作した実物大モデルで初めて、ステアリングで操縦してサーキットの難しいコーナーを曲がることが可能となった。また、レゴテクニック・ファンクションのバッテリーで構成された電気モーターと、電気自動車用バッテリーを搭載し、これまでのどのレゴブロックで製作された実物大モデルより長い距離を走行することができる。
この実物大モデルに命を吹き込むため、レゴグループとマクラーレン・オートモーティブから、デザイン、エンジニアリング、製作のスペシャリストが23人参加した。開発・組立には8,344時間を要し、使用したレゴテクニックのパーツは393種類も必要となった。
そして組立が完了し、あとは究極のチャレンジに挑むだけになると、マクラーレン・スーパーカーの実物大モデルだけに、ステアリングを握る大役を任せられるのは、マクラーレンのF1ドライバー、ランド・ノリス選手以外にいなかった。このイギリス人ドライバーにとっては簡単な仕事で、曲がりくねった全長5.891kmのコースを駆け抜け、シルバーストン・サーキットを1周することに成功した。チャレンジの重大性を考えれば、シルバーストンはまさにうってつけの舞台だった。それはマクラーレンが、数々の歴史を刻んできたイギリスのレースの聖地だから。
■マクラーレン・オートモーティブ テスト・開発ディレクター ベン・ガリヴァー氏のコメント
「マクラーレンでP1の開発プログラムに関わっただけに、レゴテクニックのチームが実物大モデルでMcLaren P1のこれほど多くの要素を非常にリアルに再現したのを目にして、信じられない気持ちです。P1は時代を象徴するモデルでした。このレゴグループとのコラボレーションが、次世代のデザイナーやエンジニアに刺激を与え、自動車のイノベーションの限界を押し広げるインスピレーションになることを願っています」
■レゴグループ シニア・プロジェクトマネージャー・オブ・インスタレーションズ ルーカス・ホラーク氏のコメント
「このプロジェクトは、レゴグループとマクラーレンによる数々のコラボレーションの最新作です。マクラーレンのエンジニアとレゴグループの製作チームが、構想から最終組立まで、すべてにおいて力を合わせました。
自動車とエンジニアリングに関するマクラーレンのノウハウは、McLaren P1を可能な限り忠実に再現したモデルを製作する上で、はかりしれない助けとなり、夢を現実にすることができました」
【実物大レゴテクニック P1詳細】
・使用したレゴテクニックパーツ、レゴブロックの総数は34万2,817個以上
・使用したレゴテクニックのパーツは393種類。そのうち11種類は、この実物大モデルのため特別に成型
・総重量:1220kg
・開発・組立に要した時間は8,344時間
・レゴグループとマクラーレン・オートモーティブから参加したデザイン、エンジニアリング、製作のスペシャリスト23人によって製作
・モデルのサイズはほぼ実物大:全長4,980mm、全幅2,101mm、全高1,133mm
・レゴ®・テクニック・ファンクションのバッテリーで構成された電気モーター1基と、電気自動車用バッテリー1基を搭載し、これまでのレゴブロックで製作されたどの実物大モデルより長い距離を走行することが可能
・レゴテクニックのエンジンは、8基のモーターパックから成り、それぞれ96個のレゴパワー・ファンクションモーターで構成され、合計768個のレゴモーターを使用。8基のモーターパックでMcLaren P1に搭載するV8を表現
なおランド・ノリス選手が実物大レゴテクニックMcLaren P1で究極のチャレンジに成功した一部始終は、以下の公式サイトで公開された動画で見ることができる。
関連情報:https://www.lego.com/en-gb/themes/technic/mclaren-p1
構成/土屋嘉久