各メーカーが力を入れる、男性の肌に合わせた「オールインワン」
大人の男性の肌を1本でトータルケアするPROUDMEN.「オールインワンジェル」100ml 3,520円(税込)
メンズコスメ市場で酒井さんが注目している2024年秋冬のトレンドが「オールインワン」。化粧水+美容液+乳液を1本でまかなえるアイテムで、酒井さんは「以前から愛用者が多いものの、今期さらに各メーカーが強化しています」と話す。
オールインワンを好む年代は30~50代。若い世代は美容成分で化粧水や美容液を選ぶ人が多いが、ミドル世代は「何をどう使えば良いのかわからない」「スキンケアは手短に」と考える人も多く、そういった需要に応えた商品が新しく登場している。
富士フイルム「アスタリフト メン モノム モイスチャライザー」4,400円(税込)
富士フイルム「アスタリフト メン モノム モイスチャライザー」も、乾燥による肌悩みを持つ男性をターゲットにしたオールインワン。乾燥して皮脂が多くなりがちな男性の肌を、独自のナノ分散技術によって微粒子化した「Wヒト型ナノセラミド(※)」でうるおいを与えるだけではなく、うるおいを逃さずキープすることで水分量の高いすこやかな肌に導くという。
ロフトでは2024年8月に取り扱いを開始し、バラエティーショップで現在この商品を取り扱っているのはロフトのみ。実際に商品を見て買えるのは魅力的だろう。
(※)整肌成分:ヒト型セラミド(セラミドNP、セラミドAP)、ヒト型アシルセラミド(セラミドEOP)のこと。
DISM「ディズム オールインワンジェル モイスト(しっとりタイプ)」・「ディズム オールインワンジェル ライト(さっぱりタイプ)」90g 各2,420円(税込)、「ディズム オールインワンジェル UV」70g 2,310円(税込)
通常、メンズコスメのオールインワンは各メーカー1商品というメーカーが多い。しかし自分好みのオールインワンを3商品から選べるのが、2024年9月25日(水)にリブランドするメンズスキンケアブランド「DISM」の新商品だ。
しっとりタイプの「オールインワンジェル モイスト」は化粧水+美容液+乳液+クリーム+マスクの5 in 1、さっぱりタイプの「オールインワンジェル ライト」は化粧水+美容液+乳液の3 in 1、SPF30・PA+++の「オールインワンジェル UV」は化粧水+美容液+乳液+日焼け止めの4 in 1。
リブランドのタイミングで「カルノシン(整肌成分)」を配合し、女性に比べてごわつきやすい男性の肌に合わせているのも特徴となっている。
ホリデーシーズンに向けて商品数が増加中の「ハンドクリーム」
韓国発フレグランスブランド・hetras.「マンゴーシードバターハンドクリーム」50mL 各1,760円(税込)
ギフト需要が高まる秋冬に注目のアイテムが「ハンドクリーム」。今は「香り付き」がトレンドで、香り過ぎないけれどもほのかに良い香りがまとえる、香水未満の身だしなみとして男女問わず人気が高まっている。
酒井さん「香りのトレンドはウッディ系。hetras.のハンドクリームのように韓国らしいセンスあるパッケージのアイテムが人気です。おしゃれで、ユニセックスな香りが特に注目を集めています」
RISING WAVE「フレグランスハンドクリーム(スロー・モード)」各40g 各1,540円(税込)
メンズ香水ブランド「RISING WAVE」は香水と同じ香料を使ったフレグランスハンドクリームを数量限定で発売。秋冬シーズンに合わせ、既存のオーデコロンシリーズから「スロー」「モード」の2種の香りのハンドクリームバージョンとなっている。ベタつかないテクスチャーで、家を出る前に香水の代わりとしてつけるのも良い使い方だ。
今の需要に合わせた新商品を数多くとりそろえているロフト。特にシートマスクはトレンドの美容成分を前面に出すことで、新規参入企業でも売上拡大のチャンスが広がる点が面白いと感じた。
また、シートマスクは単価が低く手軽に買えるため、その美容成分を気に入った消費者が高単価の美容液を購入するきっかけにもなるだろう。ただ同様の美容成分を打ち出す商品は、使用感などで差別化を図る必要もある。各メーカーがどのような差別化を図り、どのようなシートマスクを開発するのか――今後も楽しみな市場だ。
取材・文/小浜みゆ