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市場では日経平均の2番底の懸念も、適切な金融経済政策により長期大幅下落は回避へ

2024.09.16

日経平均株価の下落や、その後の反転を伝えるニュースで聞かれるのが「2番底」というキーワード。これは株価のチャート分析で使われる用語で、株価が下落した後に一度上昇。その後、前回下落した株価付近まで再度下落することを指す。

今回は三井住友DSアセットマネジメント チーフマーケットストラテジスト・市川雅浩 氏から、この「2番底」に関するリポートが到着しているので、その概要を紹介する。

市場では日経平均の2番底の懸念もみられることから、改めて過去の大幅下落局面を振り返る

9月9日の日経平均株価は、6日の8月米雇用統計を受けた米株安やドル安・円高の流れを背景に、一時3万5200円台をつけ、下げ幅が前週末比1100円を超える場面もみられた。

しかしながら、その後は米ナスダック100指数先物が上昇し、ドル円がドル高・円安方向に転じると、日経平均は下げ幅を縮小し、結局、前週末比175円72銭(0.5%)安の3万6215円75銭で取引を終えた。

米景気の先行きが依然見通しにくいなか、米ハイテク株やドル円相場も不安定な動きが続いており、市場では日経平均が8月5日の取引時間中につけた直近安値(3万1156円12銭)を割り込み、2番底をつけに行くのではないかとの懸念もみられる。

そこで今回のレポートでは、過去に日経平均が大きく下げた局面を改めて振り返り、現時点と比較した上で、今後の注目点を整理する。

■過去、市場に大きなショックが発生、日米リセッション入りなら日経平均は長期大幅下落の傾向

図表は、2000年1月から直近まで、日経平均が約20%以上の下げとなった主な下落局面を示したものだ。
以下、各局面について日経平均の下落率と当時の主な出来事を整理してみる。

下落局面(1)では、米ドットコムバブルの崩壊や米同時多発テロの発生などにより、下落率は63.5%に達した。

次に、下落局面(2)では、米サブプライムローン問題の拡大や、米リーマンブラザースの破綻、世界的な金融危機の発生などにより、下落率は引き続き60%を超え、61.4%となった。

続く下落局面(3)では、チャイナ・ショックや原油安などにより28.3%下げ、下落局面(4)では、米中貿易摩擦問題の深刻化やコロナ・ショックなどにより31.8%下げた。

そして、下落局面(5)では、米インフレ懸念やロシアのウクライナ侵攻などにより、下落率は19.4%となった。なお、下落局面(1)(2)(4)において、日米とも景気後退(リセッション)入りとなった。

■日米には潤沢な流動性、適切な金融経済政策で日経平均の2番底、長期大幅下落は回避へ

過去の5回の下落局面を振り返ると、「金融市場に大きなショックが発生」し、「日米ともリセッション入り」の流れになる場合、相対的に日経平均は「長期にわたり大幅に下落する」傾向があるように思われる。

この点を踏まえると、日経平均が2番底をつけ、長期にわたって大幅に下落するような展開となるきっかけとしては、「金融市場に大きなショックが発生」し、「日米ともリセッション入り」することが考えられる。

ただ、中央銀行当座預金など、日米の金融システムには依然潤沢な流動性が滞留しており、仮に予期せぬショックが発生しても、過去に比べ市場や経済への影響が軽減されやすい状態にあると思われる。

また、日米ともこの先、金融政策および財政政策が適切に運営されれば、リセッション入りのリスクは低下するため、日経平均が2番底をつけ、長期にわたって大幅に下落する恐れは小さいとみている。

関連情報
http://www.smd-am.co.jp

構成/清水眞希

 

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