日常のあらゆる場面で喜びや興奮を表す場合の「やったー!」は英語でどう表現したらいいでしょうか?
例えば「イェーイ!」は日本人もよく知っていますが、英語圏でもよく使われる表現なのでしょうか。
じつは「イェーイ!」は子どもっぽい?
「イェーイ」に近い発音の「Yay (Yea)!」は喜びを表す表現として和英辞典に出てきますが、じつはこれ、大人より子どもがよく使う表現です。
これを読んでいるあなたが大人なら、使うには必ずしも適切な表現にはならないかもしれません。
大人は喜びをどう表現する?
みんなで食事に行って、おいしそうなものが運ばれてきた時だとか、気の利いた差し入れを目の前にした時なら「Woohoo!」や「Great!」「Fantastic」または「Amazing!」といった表現をよく耳にします。
「How lovely!」や 「Lovely!」もよく使われますが、これは女性が使うことが多い表現かもしれません。
「やったー!」と言いたい時の英語表現
他にも、言い換え表現はあります。
■相手の成功を喜ぶ表現
例えば、家族、友人、職場などで相手が良い結果を出したことを喜んで「よくやった!」という意味合いなら、「Great!」「Good job!」または「Fantastic!」「Amazing!」「Good for you!」や「Congratulations!」などがよく使われています。
「Congratulations!」に関して言えば、特に「優勝おめでとう!」「合格おめでとう!」のニュアンスはなくても「良かったね!」と心から喜んでいる時に使われるようです。
■「フレー!フレー!」は使わない?スポーツの応援で使う喜びの表現
スポーツの応援などで「やったー!」なら「Hooray!」、選手のファインプレーに対してなら「Great!」「Fantastic!」「Amazing!」がよく使われるようです。
日本では「フレー、フレー、〇〇」など、応援するチームや選手の名前を連呼することが多いですが、英語圏ではこのような使い方はしません。
一言「Hooray!」と叫んで片手のこぶしを突き上げるとか、両手を上げる、あるいは近くにいる人にハイタッチ(※)をするジェスチャーが一般的です。
大谷選手をはじめとするメジャーリーガーのニュース音声に耳をすませてみると、上記のような表現が使われているのに気づくことでしょう。
※余談ですが、ハイタッチは和製英語です。お互いに両手を合わせるならhigh-tenで、片手同士を合わせるならhigh-fiveが正しい表現です。
喜びを表す表現として比較的広い範囲で頻繁に用いられるのは「Amazing!」「Fantastic!」「Great!」と言えるでしょう。
「イェーイ」はある意味で、和製英語すなわちカタカナ英語なのです。
このように日常的な表現にも目を向けると、より自然で豊かなコミュニケーションができるようになりますね。
文/Mayako
現役の大学英語講師として、長年TOEICや英検講座を担当。専門の英語圏児童文学と文化の研究に加えて、ライターとしても活動中。