自然災害が多発する日本に暮らす上で、防災対策は欠かせない。特に大地震の脅威が盛んに報じられる昨今、防災グッズを買いそろえている人も多いだろうが、では、防災対策にかける費用は1人当たりいくらが一般的なのだろうか?
インテージはこのほど、全国15歳~79歳男女5,000人を対象に実施した「防災意識に関する調査」の結果を発表した。
家庭での防災対策は、50.9%が「対策をしている」と回答。前年から3.8ポイント伸長
今回の調査によると、「自身もしくは家族が防災対策をしている」と回答した割合は50.9%と、前年の47.1%よりも3.8ポイント上昇。能登半島地震発生翌月(2024年2月)の調査結果と比較しても1.5ポイント増加している(図表1)。
家庭での過去1年間における対策費用は1人あたり平均2,831円
世帯人数別では、前年の対策実施率(32.0%)が最低だった「単身世帯」が37.4%と、最も大きい増加幅となった。
次に、防災対策費用を見ていく。以下の通り、過去1年間にかけた費用は、1人あたり平均2,831円となった(図表2)。前年比で138.0%、779円の増加、今年2月からも218円上がっており、回を追うごとに増加傾向にある。物価高によって対策費用が押し上げられている面もあったが、対策実施率も上昇していることから、生活者の防災意識が前年より高まっていることがわかる。