パーク24は、ドライバー向け会員制サービス「タイムズクラブ」会員を対象に「電気自動車(以下EV)」に関するアンケート調査を実施。結果をグラフにまとめて発表した。
EVの運転経験がある人は2割、カーシェアへのEV導入が利用機会を創出
EVを運転したことが「ある」と回答した人は2割となった。カーシェアリングサービス「タイムズカー」の会員と非会員でEVの運転経験を比較すると、タイムズカー会員が5pt上回っており、手軽に利用できるカーシェアへのEV導入が電気自動車の利用機会の創出につながっていることがわかる。
■EVの購入を検討した上で購入しなかった理由は「充電ステーションが少ない」
EVを保有していない人のうち8割以上は、EVの購入を「検討したことがない」ことが判明。年代別で見ると、年代が下がるほど「検討したことがない」の回答比率は高まり、20代以下では9割に達している。
EVを実際に購入した人の購入理由は、「自宅で充電できる」62%が最も多く、次いで「ガソリンに比べて燃料費がかからない」47%、「乗り心地が良い」38%と続いている。EV特有の、自宅で燃料を補給できる利便性やガソリンと比較した場合の燃料費の安さなどが評価されているようだ。
EVの購入を検討したものの、購入しなかった理由は、1位「充電ステーションが少ない」63%、2位「車体価格が高い」60%、3位「航続距離に不安がある」45%となり、前回(2023年)から順位に変動はなかった。
■EVを購入するきっかけは「価格が手ごろになったら」が約3割
EVを保有していない人に、EVがどうなったら購入するか聞いたところ、「価格が手ごろになったら」27%が前回に続き最多となった。
次いで比率が高かったのは「購入するつもりはない」24%で、価格や充電インフラの整備といったEVを取巻く環境の変化にかかわらず、およそ4人に1人は購入する意思がないことが判明した。
価格が手ごろになったらEVを購入すると答えた人のうち、およそ3人に1人は、車体価格が「200万円以下」になったら購入を検討すると回答した。ガソリン車の場合、車体価格の最安値が90万円程度な一方、EVの最安値は軽自動車でも補助金を含めて約200万円となっており、EV購入に至るにはさらなる手ごろ感が必要なようだ。
※車体価格は2024年9月時点
今回のアンケートでは、EVの購入を検討したものの、購入に至らなかった人の半数以上が、充電インフラの広がりを望んでおり、インフラの整備状況が購入の判断に大きく影響していることがわかった。
また、4人に1人が「EVを購入するつもりはない」と回答したり、20代以下の9割はクルマを購入する際の選択肢にEVを含んでいなかったりするなど、EV購入の意欲は低く、普及には時間が必要かもしれない。
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構成/清水眞希