DIME MAGAZINE
クリエーターによるロブロックス上でのビジネス構築の支援
RDCでロブロックスは、クリエーターによるロブロックス上でのビジネス拡大に役立つ以下のような新機能とプログラムを発表した。
◎クリエーターが自身のバーチャル空間内で直接、物理的な商品を販売できる機能は2025年初め頃に利用可能に
既に、ウォルマートやe.l.f. Beauty、ワーナー・ブラザースなどのブランドが、ロブロックス上でインターネット通販のテストを実施した。
これを可能にするために、ロブロックスは様々なeコマースプラットフォームとの連携を行なう計画を各社に共有しており、提携を行なう最初のパートナーシップはeコマースプラットフォームのShopifyと発表を行なった。
これにより、Shopifyで物理的な商品を販売しているクリエーターが、ロブロックス上のバーチャル空間内で同じ商品を販売できるようになる。ロブロックスは年内に、このソリューションを一部のクリエーター、企業ブランド、eコマースパートナー企業とともに試験的に導入する予定だ。
◎デスクトップ版で有料バーチャル空間へのアクセス権を購入する際の価格を、開発者が円やドルなどの通貨で設定できる機能を実装
バーチャル空間には価格帯に応じて収益のうちの50％〜70％が支払われる。本機能は、まずデスクトップ版での購入について今年展開され、その後、他のサポート対象デバイスに拡大される予定だ。
◎価格推奨をする「価格最適化」ツール
このツールは、バーチャル空間のユーザーの一部を対象に価格テストを実施し、最も高い割合のユーザーにとって、最も魅力的となるような価格戦略を特定するものだ。
ロブロックスは今後数か月のうちに、すべての開発者が本機能を利用できるようにする予定だ。
◎近日中に、「地域別価格推奨」機能の試験運用を開始
国などの地域によって購買力に差があるにもかかわらず、現在、開発者がアイテムを販売する際に全世界共通の単一価格にする必要がある。
国ごとに価格を最適化する機能があれば、開発者は地域の経済状況に合わせて価格設定ができる上に世界市場にも対応したバーチャル経済活動を作り出すことができるはずだ。
◎「クリエーターアフィリエイトプログラム」を、試験的に開始
当プログラムでは、クリエーター、インフルエンサー、開発スタジオが、ロブロックスに新規ユーザーを集客した場合に報酬が支払われる。
クリエーターは、自身のバーチャル空間への固有のリンクを作成し、そのリンクを用いて登録を行いRobux（ロバックス）の購入があった場合、該当するユーザーが登録後の最初の6か月間にRobuxを購入して発生した収益の一部がクリエーターに支払われる。
本プログラムは、初期バージョンへの応募の受付を開始しており、来年には対象となるすべてのクリエーターが応募できるようにすることを目指している。
クリエーターによる作品とユーザー数の規模拡大の支援
RDCでロブロックスは、ロブロックス・プラットフォーム上で制作中に発生する生成関連作業を、効率的に行えるようにする3D基盤モデル（AI）開発のインキュベーションプロジェクトの初期デモも公開した。
当モデルは、オープンソースで、テキストだけでなく画像なども処理できるマルチモーダルでとなる予定で、テキスト、動画、3Dアセットのプロンプトを通じて3D生成に対応させるという。
ロブロックス・プラットフォームのシステムに統合される際には、すべての開発者が自身のバーチャル空間内で利用できるようになる。
「アシスタント」「AI駆動テクスチャ生成」「アバター自動設定」のような生成AIツールの提供開始により、ロブロックスの開発者はすでに、基本的な作業に費やす時間を減らし、クリエイティブな作業に、より多くの時間を費やすことができるようになっていル。当モデルにより、開発者はクリエイティビティをさらに発揮する機会を得ることができるようになる。
デヴィッド・バズーキ氏は次のように述べている。
「当社は、『アシスタント』『AI駆動テクスチャ生成』『アバター自動設定』のような生成AIを開発してロブロックスに組み込んできました。しかし、これらは当社が計画していることのほんの一部に過ぎません。当社は、ロブロックスのバーチャル空間が、リアルタイムでのバーチャル空間制作がゲームプレイと連携することを可能にするような、幅広い生成AIの機能を利用できる素晴らしい未来のビジョンを持っています。
そして、これらの機能がロブロックスのプラットフォーム上ですべてのユーザーが利用できるようにリソース効率の高い方法で実現する予定です」
関連情報
https://corp.roblox.com/ja/
構成／清水眞希
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