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通話や自転車はOKで、居眠りはNG!?日米で異なる電車の乗車マナー

2024.09.12

パリ・オリンピックが幕を閉じ、2028年の開催地となるロサンゼルスへと五輪旗が引き継がれた直後、ロサンゼルスのカレン・バス市長は2028年のオリンピックを”Car-Free”、つまりすべての会場への行き来を公共交通機関に限ることを宣言した。

ロサンゼルスは「Metro」と呼ばれる地下鉄・電車網が年々拡充を続けているし、来年末までにはロサンゼルス国際空港に完成予定の無人運転モノレール「People Mover」も接続する予定である(工期は延長に延長を重ねている)。

ロサンゼルスに限らず、アメリカの他の都市でも公共交通網は徐々に広がりつつある。この分野では日本の方がはるかに先進国であるが、アメリカでも持続可能な社会へ向けて、車社会から脱却する機運が高まっていることが背景にあるようだ。今後、アメリカを訪れる日本人観光客も電車や地下鉄を利用する機会が以前よりは増えるだろう。

ところで、アメリカで電車・地下鉄に乗車する際には独特のマナーと常識がある。そのなかには、日本とは微妙に異なるものもあるので、知っておくと便利だ。

ロサンゼルス・リトルトーキョー駅(2023年6月移転改装)。

携帯電話の通話はOK、音楽視聴は(なるべく)小さな音で

日本では「携帯電話は車内ではマナーモードに設定の上、通話はご遠慮ください」というアナウンスを頻繁に耳にする。このルール、もしくはマナーはアメリカにはないに等しい。

スマホのスピーカーに向かって声を張り上げる人、ヘッドフォンを着けずに音楽を流す人、アメリカのありとあらゆる公共空間で珍しくない光景だが、その習慣がそのまま電車内にも持ち込まれている感がある。車内に貼られた注意書きにはせいぜい「大声を出すな」とあるくらいだ。

筆者が知る限り、アメリカで携帯電話での通話が禁止される公共空間は、映画館とコンサートホールくらいではないだろうか。それさえも、映画の上映や演奏が開始されるまでは、とくに座席での通話が制限されることはない。

シアトル・タコマ国際空港から市内へ向かう電車内。

車内で人と人が直接話す会話も日本と比べると多いと思う。知り合い同士はもちろん、隣り合わせになった他人と世間話が始めることも珍しくない。この辺りの事情はエレベーターなどのもっと狭い空間にも共通する。

その代わり、アメリカでは車内アナウンスが流れる頻度は非常に少ない。到着間近に駅名が知らされるくらいで、それさえもないときもある。どうも、「音」や「声」に関する感覚が、日本とアメリカでは異なるようだ。

乗客がみな口を閉じ、シーンとした車内に長々とアナウンス(「乗り換えの案内」、「優先席のお願い」、「お忘れ物のないように」、等々)がスピーカーから流れる。日本を訪問した外国人観光客がよくSNSに投稿する日本「あるある」のひとつであるが、アメリカではそうしたシーンに遭遇することはまずないだろう。

飲食は一切禁止、優先席はお願いではなく法律

アメリカの方が日本より車内の雰囲気やルールが「緩い」のかと言えば、そうとは言い切れない部分もある。例えば、BART(サンフランシスコ)もMetro(ロサンゼルス)も車内での飲食は禁止されている。サンドイッチやお握りを食べることも、缶コーヒーを飲むなんてこともできない。

アルコールが禁止されていることは言うまでもない。長距離列車のAmtrakでさえ、缶ビールが欲しければ「食堂車」まで出かけないといけないのだ。自分の座席で飲むことはできない。このときばかりは日本の新幹線が懐かしくなる。

そのせいもあるのだろうが、アメリカの駅には売店の類が少ない。大きなターミナル駅を例外として、構内及びホームに売店はおろか自動販売機もない駅が殆どである。

Metroサンタアナ駅。

「優先席」についても、日本とアメリカでは微妙に扱いが異なる。高齢者、障害者、妊娠中や子連れの人を優先するシートが設置されていることは同じだ。だが、日本では「座席をおゆずりいただきますよう、お願いいたします」というニュアンスが、アメリカでは「米国連邦法により、これらの座席を空けなくてはならない」になる。

もちろん、健常者が優先席に座っていると逮捕されるというわけではない。しかし、それをする人はアメリカでは極端に少ない。座席をゆずるのではなく、最初から座らないのだ。他のシートは満席でも、優先席には誰ひとり座っていないことはよくある。

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