シニア世代の中には、子や孫からの電話・LINEが日々の楽しみの一つとなっている人も多いに違いない。では、こうした別居家族から連絡は、シニアの生活満足度とどう関係しているのだろうか?
NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所はこのほど、全国の60~84歳男女を対象に「別居家族との連絡と生活満足度」に関するアンケート調査を実施し、1130名の有効回答を得た。
シニアの約4割が週1回以上別居家族と連絡
シニアが別居家族と、どのくらいの連絡(対面ではなく、電話・メール・LINEでの連絡)を行っているか、調査を実施した。
その結果、図1の通り約4割のシニアが、週に1回以上別居家族と連絡を取っていることがわかった。男女別では、女性のほうが連絡頻度は多かった。このように、シニアが別居家族と連絡が活発に行われている背景には、スマホが普及した影響をしていると考えられる。
図1. 別居家族との連絡頻度
別居家族との連絡頻度が高いシニアは生活満足度も高い傾向
次に別居家族との連絡頻度と、今の生活の満足度(0点~10点で回答)を合わせて見た。図2では連絡頻度別に、生活満足が高い8点以上の割合を示している。連絡頻度が週2日以上では、生活満足度が高い結果となった。
図2. 別居家族との連絡頻度と生活満足度(8点以上の割合)
別居家族に「孫」がいると連絡頻度が多い割合が高く、特に男性はその傾向が大きい
最後に別居家族の構成と連絡頻度が多い(週2日以上連絡を行う)割合を見ていく。図3の通り、どの別居家族であっても、女性のほうが連絡頻度の多い割合は高かった。男性は、別居家族に「孫」がいると、より連絡頻度が多い割合が高い傾向にあった。
図3. 別居家族との連絡頻度が多い(週2日以上連絡をおこなう)割合
<調査概要 ―「2024年シニア調査」―>
調査方法:訪問留置調査
調査対象:全国・60~84歳男女
有効回答数: 1,130
サンプリング:QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県の人口分布に比例して割付。
調査時期:2024年1月
出典元:NTTドコモ モバイル社会研究所
構成/こじへい