中国のZ世代が注目する日本のカルチャー5選
【音楽】90年代アーティストの音楽
中国で2021年にシティ・ポップのブームが起こり、Z世代が日本の音楽に注目するようになった。そこから「親世代(70〜80年代生まれ)が好きだった音楽を聴いてみたい」と、J-POP全盛期だった90年代のアーティストに関心を持ち始めている。
特に宇多田ヒカルは「どのアルバムもとてもよい。天才だと思う」と高評価を受けている。
また近年、音楽好きな若者たちに人気なのが「FUJI ROCK FESTIVAL」。2023年以降中国人来場者が増加。中国でもライブ配信も人気で、ライブ配信で見たアーティストに興味を持つケースも多く、折坂悠太や七尾旅人、羊文学、坂本慎太郎、曽我部恵一などが注目された。
【ゲーム】プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク
2024年6月にリリースされた中国版『初音未来:缤纷舞台』(プロジェクトセカイ カラフルステージ!feat. 初音ミク)が大ヒット。
初音ミクは2012年に中国初ライブを開催以来大人気で、2024年7月に北京、上海、広州で開催されたツアーではライブ配信の視聴者が8,304万人に上った。
「たくさんのキャラの中から自分っぽいキャラを選べ、友達とも遊べる。曲数も多く難易度もバランスがいい」と、男女共に人気があるゲーム。初音ミクのグッズを持つ小中学生も多いという。
台湾のZ世代が注目する日本のカルチャー5選
【音楽】King Gnu/羊文学
人気アニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」のオープニングに起用されたKing Gnuの「SPECIALZ」は〝洗脳メロディー〟と話題になり、人気が定着。
4月6、7日に台湾で開催したライブの収益を、4月3日に発生した花蓮地震への支援として全額寄付すると発表したことで、音楽ファン以外にも知名度を上げた。
エンディングに「more than words」が起用された羊文学の注目度も高まっている。震災の翌日である4月4日に台湾でライブを行ったことも話題になった。
現在放送中の『【推しの子】』第2期のエンディング曲に「Burning」が起用されたことで、「YouTubeでも聴くようになった」と新たなファンを開拓している。
【アニメ】ちいかわ/【推しの子】
日本の流行を取り入れるスピードがどの国よりも早いと言われている台湾で、ブームとなっているのが日本の人気キャラクター「ちいかわ」。子どもや女性のみならず、「自分の生活のワンシーンと重なり共感できる」と、Z世代男性をも魅了している。
YouTubeで更新される日本語版アニメはすぐに中国語に翻訳され、ファンページで公開される状況だ。
アニメファンから推す声が強かったのが「【推しの子】」。「ただのアイドルアニメではないストーリーで、第二期が始まってファンがネットで盛り上がっている」と、ちいかわとは違った層から支持されている。
テーマソングに起用されたYOASOBIの1月に開催されたライブは、チケットが数秒でソールドアウトになったことがネットでも大きく報じられた。