いつかはやってくる親の最期。避けては通れない出来事を前に、親が生前のうち、遺品整理や遺産相続の話をしている人はどれくらいいるのだろうか?
LIFULL seniorはこのほど、「親と話したい“親の今後”にまつわる話題」に関する調査を実施し、その結果を発表した。
本調査は、死後調査では両親またはどちらかの死を経験した40歳以上の男女260名、生前調査では両親またはどちらかが健在の40歳以上の男女293名を対象に行っている。
1.【親の死を経験した人に聞いた】97.3%が親との会話は不十分だった話題あり!具体的な話題は「遺品整理」が最多回答
親の死を経験した260名を対象に「親が生前のうちに十分に話し合えなかった話題」を聞いたところ、「特になし」と回答したのは2.7%に留まり、97.3%の人が「会話が不十分だった話題が何かしらある」と感じていることがわかった。
会話が不十分だった具体的な話題については「家の片付け・遺品整理」が44.2%と最多回答。「遺産や相続」(41.5%)が続き、「老後の医療・介護ケア」(38.5%)や「親の老後の資金計画」(36.5%)という結果となった。
なお、自由回答には「親が急逝したことで何も準備できていなかった」「病気や認知症が進み要望が聞けなかった」などのコメントも見られ、子ども世代が想像しているよりも、親と今後について話し合う時間を十分に取れていないことがうかがえる。
2.【親の死を経験した人に聞いた】親の死後、遺品整理に取り組んだ人の7割が「大変だった」と回答
親の死に伴い遺品整理を対応した250名を対象に「親の家の片付け・遺品整理はどの程度大変だったか」を聞いたところ、「非常に大変だった」(34.0%)「大変だった」(40.4%)となり、7割以上の人が対応の大変さを感じていることがわかった。一方で、「全く大変ではなかった」と回答した人はゼロとなった。
親の家の片付け・遺品整理において大変だった理由には、「肉体的な負担」(49.8%)、「感情的な負担」(46.5%)「時間を要した」(41.2%)が上位を占めた。なお「肉体的な負担」は、遺品整理の大変さを感じた186名の55.9%が理由にあげ、肉体的な負担が残された家族の対応の難しさを増していることがわかった。
自由回答には「大きな家具を自分達で運び出すのが大変だった」「精神的に処分を躊躇してしまった」「物量が多く時間がかかった」といったコメントも見られ、様々な面で残された家族が負担に感じている状況がうかがえる。