目次
フレキシブルは主に企業でよく聞く言葉だ。さらに、吹奏楽、家庭用蓄電池、航空チケットなどにも用いられることもある。いずれも、本質的には「柔軟性のあるさま」「融通が利くさま」を指すが、業界によって具体的な意味は異なる。
本記事では、フレキシブルの意味を詳しく紹介する。何気なく耳にすることが多いものの、実は意味をよく知らない人はぜひ参考にしてほしい。
フレキシブルとは
改めて、フレキシブルの意味をわかりやすく解説する。以下4つの業界におけるフレキシブルの意味もご紹介しているので、気になる項目があればあわせて参考にしてみよう。
・企業におけるフレキシブル
・吹奏楽におけるフレキシブル編成
・家庭用蓄電池におけるフレキシブル
・飛行機(航空チケット)におけるフレキシブル
■フレキシブルの意味
冒頭でも触れた通り、フレキシブルとは「柔軟性のあるさま」「融通の利くさま」を指す。
「曲がりやすい」「伸縮自在」などを意味する英単語の「flexible」が語源となり、建築や音楽、航空など幅広い分野に用いられている。
■企業におけるフレキシブルの意味
企業では「フレキシブルな対応」「フレキシブルタイム」などを耳にすることがあるだろう。例えば「フレキシブルな対応をお願いします」と言われた場合、「状況に応じて柔軟に対応してほしい」などと受け取れる。
また、フレキシブルタイムとは「フレックスタイム制」と呼ばれる勤務形態の一種で、労働者がいつでも出勤・退勤できる時間帯のこと。例えばフレキシブルタイムが7時~10時、16時~20時の場合、労働者は出勤時間を7時~10時、退勤時間を16時~20時の間で自由に決められる。
ちなみに、フレックスタイム制の中で必ず業務をしていなければならない時間帯を「コアタイム」と呼ぶ。
■吹奏楽におけるフレキシブル編成の意味
基本的に、2人以上が同時に演奏するアンサンブルの楽譜は作曲家が担当楽器を決めていることが多いが、フレキシブル編成の楽譜では、メンバーの人数や対応可能な楽器によって、任意の楽器を選択して演奏できる譜面となっている。
吹奏楽の分野では、少子化問題によりメンバーの人数が少ないことも珍しくないが、フレキシブル編成の譜面ならメンバーの人数が少なくても楽しめる。
■家庭用蓄電池におけるフレキシブルの意味
家庭用蓄電池には「ハイブリッド型蓄電池」と「フレキシブル型蓄電池(単機能型蓄電池)」の2種類がある。
フレキシブル型蓄電池とは、太陽光発電に必要なパワーコンディショナーと呼ばれる機器が、太陽光用と蓄電池用で分かれているタイプのこと。パワーコンディショナーは、太陽光発電で作った電力を家庭で使える電力へ変換する、きわめて重要な役割を担う。
フレキシブル型蓄電池は価格が安いメリットがある。一方で、停電時の出力が低いことや、蓄電池用パワーコンディショナーの設置スペースが必要になるなどのデメリットもある。
■飛行機におけるフレキシブルの意味
航空チケットの一つに「フレキシブルチケット」がある。
フレキシブルチケットとは、航空会社の規定にかかわらず、同じ航空会社が運航する別のフライトに変更できるチケットのこと。無料で変更できたり、差額の支払いが必要だったりすることもある。
フレキシブルの言い換え表現
フレキシブルの言い換え表現をチェックしておこう。広く使われている言葉もあるため、話し相手など状況に応じて使い分けるのも良いだろう。
■柔軟
柔軟とは、「やわらかくしなやかなさま」「その場の状況に応じた処置・判断ができるさま」。
フレキシブルには柔軟の意味も含まれるため、言い換え表現として使うことができる。「フレキシブル」などの横文字に苦手意識を持つ人に使用することで、スムーズに意味が伝わりやすいだろう。
■臨機応変
臨機応変とは「状況に応じた行動をとること」「場合によって対応を変えること」を意味しており、先に紹介した「柔軟」と同じイメージで使用できる。
■フレキシビリティ
フレキシビリティとは「柔軟性」「適応性」「しなやかさ」を意味する名詞。「フレキシブルな対応」をコンパクトに表現する場合に言い換えると良いだろう。
フレキシブルの対義語
ここでは、フレキシブルの対義語を解説する。
■インフレキシブル
インフレキシブルは「曲げられない」「変更できない」を意味する英単語の「inflexible」に由来している。日本語としては「頑固な」「強情な」「柔軟でない」といったニュアンスを表現できる。ただし、ビジネスシーンにおいて「インフレキシブル」を使用する場面はほとんどないため、対義語を使用したい場合は「フレキシブルではない」と言い換えたほうが伝わりやすいだろう。
■フィクスト
フィクスト(fixed)とは、「修正」「確定」「固定」などを意味する「フィックス(fix)」の形容詞のこと。「固着した」「固定した」などの意味を持つことから、フレキシブルの対義語といえる。
ただし、ビジネスシーンではフレキシブルの対義語として使われることは少なく、名詞の「フィックス」のほうがよく使われている。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部