どれがおすすめ？ダイソーのサビ取りグッズを使い比べてみた【100均】

今年の夏は、気温も湿度もひときわ高く、引っ越してきて1年足らずの筆者宅の流し台が錆（サビ）だらけとなった。

こんなときこそ、錆取りグッズの出番。近所のダイソーには、様々な錆取りの商品が販売されていたので、買い込んで１つずつ試してみた。

布で磨くようにして落としていける「さび落とし」

錆取りグッズは、クリーム状の研磨剤タイプと、物理的に削り落とすスクレーパー（ヘラ）やブラシタイプに大別される。

この「さび落とし」は前者の典型的なもので、鉄、ステンレス、銅、真鍮に発生した錆を手早く落とすという触れ込み。具体的には「自転車・ハサミ・家庭用品・ゴルフクラブ等金属用品」に使えるとあり、アルミのような傷付きやすい金属は不可となる。

使い方としては、まず錆以外の汚れは落としておく。それから、錆びた部分に直接本剤をつけ、柔らかい布または歯ブラシなどでこすり落とすというシンプルなやり方。その際は、キッチン手袋などはめて、手を保護するよう指示がある。錆を取り終わったら、きれいな布で拭き取る。

実際にやってみよう。大きな円状の錆の右半分にのみ液剤を垂らし、布で拭く。

やや力を込めて十数秒、右側の錆はみるみる取れていき、最後に黒い斑点のようなものが残るにとどまった（これは金属の腐食らしい）。研磨剤による傷も発生していない。予想以上に満足できる結果であった。

■商品詳細

商品名：さび落とし（金属磨き剤）
価格：110円
原産国：台湾
材質：研磨剤（12.5% ケイ酸系鉱物）、鉱油、防錆剤、炭酸カルシウム
容量：25g
種類：－
商品ページ：－

少量でも抜群の効果を出す「自転車用サビとり」

商品名のとおり、自転車の錆を取るためのもので、自転車関連商品のコーナーにある。もっとも、「鉄、銅、スチール、ステンレスなど」に汎用的に使えるもので、流し台の錆にも適用できそうだ。

使用法は「さび落とし」とほぼ同じだが、本剤をつけて錆をこすってから2～3分後に拭きとって仕上げる点が異なる。内容量は20gと少なめ。そのぶん、少量でもよく落ちるのだろうか？　ちょっと確認してみよう。先ほどの円状の錆の左半分で試してみたところ、下の写真のとおりすっきり取れた。より少ない分量でも、これほど効果が出たので、コスパ的には抜群だ。

■商品詳細

商品名：自転車用サビとり
価格：110円
原産国：日本
材質：結晶性シリカ（研磨剤40%）
容量：20g
種類：－
商品ページ：https://jp.daisonet.com/products/4979909831038

大容量で汚れ落としにも使える「多目的クレンザー」

商品名からは錆取りのイメージはないが、実は「油汚れ、焦げ、湯垢、水垢」に加えて、錆も取れると書いてある。150gと大容量で、成分を見るとケイ酸系鉱物の研磨剤が45%含まれており、なるほどこれはよく落ちそうなイメージ。

また、適するものとして自動車のホイール、自転車のハンドル、洗面台や浴室の蛇口、台所のシンクなど細かく書かれており、汎用性はなかなか高そうだ。他方で、漆器やプラスチックなどは不可となっている。

ふたを開けると、予想していたゲル状ではなく、粘土に近い。使い方は、スポンジなどにいったんつけてから、汚れをこするよう指示されている。最後の仕上げは、柔らかい布で拭くという点は、ほかと同じだ。

流し台の寄せ集まった３つの錆に試してみる。汎用性の高いものは、特化したものに比べて効果は落ちるものだが、こちらは違った。すでに試した２つの錆取り剤と遜色ないほど、よく落ちた。苦手とする錆もあるかもしれないが、通常の錆であれば、コスパ的に考えてもベストとなるのではないか。

「多目的クレンザー」の錆取り効果ビフォーアフター

■商品詳細

商品名：多目的クレンザー
価格：110円
原産国：中国
材質：ケイ酸系鉱物、グリセリン、純石けん
容量：150g
種類：－
商品ページ：https://jp.daisonet.com/products/4545244981365

完全な錆取りは難しい「厚手スクレーパー」

スクレーパーとは、ステンレス製のヘラのことで、物理的に錆や塗装を落とすのに使う。ダイソーには、形状によって「Ｙ字タイプ」「先曲がりタイプ」「Ｕ字タイプ」の３種類ある。このうち「Ｕ字タイプ」は、数店で探したものの見当たらなかったが、公式ネット通販では取り扱っており、終売ではないはずである。

特徴としては、「Ｙ字タイプ」は、「刃先が斜めになっているのでカド、隙間まで届きやすい」とあり、「先曲がりタイプ」は、「刃先が曲がっているから使いやすい」と説明がある。両方を使って錆取りにチャレンジしてみたが、液剤ほどには完全には取れない。どうしても、錆がいくらか残ってしまった。

「厚手スクレーパー」の錆取り効果ビフォーアフター

■商品詳細

商品名：厚手スクレーパー
価格：110円
原産国：中国　日本
材質：ステンレス鋼、アルミニウム、木
商品サイズ（Ｙ字タイプ）：5cm×1.4cm×19cm
種類：Ｙ字タイプ、先曲がりタイプ、Ｕ字タイプ
商品ページ（Ｙ字タイプ）：https://jp.daisonet.com/products/4549131587432

多用途に使えて便利な「ミニワイヤーブラシ ３種セット」

ダイソーには、毛材が金属というブラシも何種類かあって、これらも錆・塗装の除去に使える。なかでも、「３種セット」は、靴など小物の汚れ落としから、ガスコンロの頑固な汚れまで、いろいろなシーンで有用そうだ。

これまでと同様に、錆に関して試してみる。かなり取れることは取れるのだが、どうしてもわずかにのこってしまう。また、黒板を爪で引っ掻くような不快音も出る。先ほどの「厚手スクレーパー」もそうだが、錆を物理的に取るというのは限界がありそうだ。

「ミニワイヤーブラシ」の錆取り効果ビフォーアフター

考えてみるに「厚手スクレーパー」や「ミニワイヤーブラシ」は、何度でも使える（減らない）ので、最初はこれらで9割方の錆を取り、残る1割を液剤で取るのがコスパ的には、いいのかもしれない。

ちなみに、これを大きくした「ワイヤーブラシ」という商品もあって、広範囲をカバーできるが、対象は鉄に限られる。あいにく筆者宅には、鉄製品の錆がなかったので試せていないが、窓の屋外の鉄格子などの頑固な錆に有効そうだ。

■商品詳細

商品名：ミニワイヤーブラシ ３種セット
価格：110円
原産国：中国
材質：ナイロン、真鍮、ステンレススチール、ポリプロピレン
商品サイズ：1.1×3×17.5cm
種類：－
商品ページ：https://jp.daisonet.com/products/4979909938614

■商品詳細

商品名：ワイヤーブラシ
価格：110円
原産国：中国
材質：スチール、ポリプロピレン
商品サイズ：8×23.5×2cm
種類：－
商品ページ：https://jp.daisonet.com/products/4979909880210

錆の発生を手軽に予防する「潤滑防錆スプレー」

ついでながら、錆を取るのではなく、予防するグッズもある。それが、このスプレー。使用法は簡単で、錆の浮きそうな箇所にスプレーするだけ。適用箇所は、「ギアやチェーン、ヒンジ部、電気部品など」に最適とある。

また、自転車のチェーンなどの潤滑剤としても使える。主原料として鉱物油が含まれ油っぽさがあるので、今回の流し台のようなところには不向きであるが、何かと有用なので一家に1本常備しておいていい。

■商品詳細

商品名：潤滑防錆スプレー
価格：110円
原産国：中国
材質：鉱物油、石油系溶剤、防錆剤
商品サイズ：4.5×12.5×4.5cm
種類：－
商品ページ：https://jp.daisonet.com/products/4979909896044

撮影・文／鈴木拓也