ビジネスメールで伝える「ごめんなさい」の気持ち
ビジネスメールで「ごめんなさい」という気持ちを伝えるとき、社外向けと社内向けで使う表現は異なります。
ここでは、謝罪を伝えるビジネスメールについて、社外向けと社内向けの例文をご紹介します。
■社外向けメールの例文
社外向けのメールでは、謝罪の表現はもちろん、なぜ謝罪をする事態になったのかを説明する必要があります。また、今後はどのように改善し、再発防止をするかも書くことが大切です。
具体的な内容がなければ、どれだけ謝罪の表現が良くても信頼を回復できないでしょう。形式的な謝罪ではなく、真摯な印象を与えるように工夫してください。
社外向けのメールは、取引先企業とお客様宛てに分けてご紹介します。
(取引先企業宛ての例文)
【件名】納品遅延についてのお詫び
株式会社〇〇
△△様
いつも大変お世話になっております。
株式会社〇〇のxxです。
〇〇につきまして納品が大幅に遅れており、大変ご迷惑をおかけしております。
本来であれば〇月〇日にお届けすべきところ、当方の発注ミスにより、遅延してしまいました。謹んでお詫び申しあげます。
現在、早急に手配を行っており、本日の13時までには弊社へ納品される予定です。
商品が到着し次第、本日中に貴社へお届けさせていただきます。ご都合はよろしいでしょうか。
今後、同じようなことが2度と起こらないよう、早急に対策強化を進める所存でございます。
何卒ご容赦くださいますよう、お願い申しあげます。
(お客様宛ての例文)
【件名】商品不具合のお詫び
〇〇様
日頃より弊社製品をご愛用いただき、誠にありがとうございます。
株式会社〇〇 カスタマーサポートのxxと申します。
お買い上げいただきました「△△」につきまして、お詫びと今後の対応をお伝えしたくご連絡いたしました。
この度お買い上げいただきました「△△」の不具合につきまして、ご不便をおかけしてしまい、深くお詫び申しあげます。
現在、原因の特定を進めておりますが、今後このような事態にならないよう、早急に改善案を検討し、改良に取り組む所存でございます。
また、代替品となる商品を本日発送させていただきました。
明後日の午前中には〇〇様のお手元に到着する予定です。
メールでのお詫びとなってしまい、申し訳ございません。取り急ぎ、お詫びと代替品の発送についてご報告申しあげます。
■社内向けメールの例文
社内向けに、謝罪の気持ちを伝える場合、ちょっとしたミスや会合欠席などのお詫びであれば、「申し訳ありません」「失礼しました」といったフレーズを使いましょう。
あまりに堅苦しい敬語表現を使うと、大げさな印象を与え、かえって謝罪の気持ちが伝わりにくくなります。
社内向けメールの例文は、次のとおりです。
【件名】メール誤記載のお詫び
〇〇様
お疲れ様です。営業部の△△です。
先ほどお送りしたメールに誤記がありましたので、お知らせいたします。
申し訳ありませんが、先ほどのメールは削除してください。
このあと、正しいメールを再送いたします。
不注意によりご迷惑をおかけして、申し訳ありません。今後は同じ間違いをしないよう、よく確認してお送りします。
引き続きよろしくお願いいたします。
「ごめんなさい」の使い方に注意しよう
「ごめんなさい」は敬語表現ではないため、ビジネスシーンでは使わないようにしましょう。使うのは、親しい同僚や友人にちょっとしたミスを詫びるときや、プライベートな場面に限られます。
ビジネスで「ごめんなさい」に代わる謝罪の言葉を使う場合、「申し訳ございません」「失礼いたしました」「お詫び申しあげます」といった表現があります。シーンに応じて、適切に使いましょう。
取引先やお客様などに対して重大なミスを謝罪するときは、最上級の敬語を使うことが必要です。謝罪の際は具体的な内容を示し、今後の対策も伝えることを忘れないでください。
構成/須田 望