インバウンド需要が高まり、全国の観光地でかつてないほど外国人観光客を見ることが増えている。では、日本の観光名所である「お城」の状況はどうなっているのだろうか。
日本全国の城好き・城めぐり愛好家が利用するサイト「攻城団」を運営する攻城団は、過去最多となる全国189城の管理事務所や自治体、観光協会の協力を得て、毎年恒例となっている全国のお城の入城者数を調査した。
68.3%のお城が前年を上回る結果に、今回から外国人観光客数も集計
2024年の全国の入場者数は、お城の約7割が前年比プラスになっており、大幅に増加していた。
この理由としては2023年5月に新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行したこと、NHK大河ドラマ「どうする家康」がお城と関連性の高い作品だったこと、円安に伴いインバウンド(訪日外国人観光客)が増えていること、の3点が挙げられる。
なお全国のお城には入城チケットが必要な有料の場所と、城址公園として整備されており無料で見学できる場所がある。
攻城団では公平を期すため、有料施設のみに限定したランキングと、城址公園や山城を含むすべてのお城を対象にしたランキングのふたつを発表しており、後者では金沢城(石川県金沢市)や江戸城(東京都千代田区)などがランクインしていた。
また今回の調査から有料施設においてはチケットを購入した有料入城者数、また外国人観光客数についても尋ねており、多くの施設から回答を集めた。
昨今、インバウンドによる恩恵や弊害(オーバーツーリズム)が叫ばれている。日本のお城はインバウンド需要の高い観光地として認められる一方で、どのくらい外国人観光客が訪問しているのかを全国的に把握するデータがなかったので、ぜひ参考にしてみてほしい。
調査概要
調査期間:2024年6月5日(水)〜7月12日(金)
調査方法:同社より対象自治体・観光協会にアンケート票(PDF)をメール送信して返送またはフォームからの回答を依頼。
調査件数:211件
回答件数:189件(回収率89.6%)
関連情報
https://corporate.kojodan.jp/archives/6707
構成/Ara