私たちの生活にいまや欠かすことのできないスマートフォン。この便利なデバイスを用いて、YouTube、Netflix、Amazonプライム・ビデオなどのネット動画を視聴する時間が増えた半面、テレビをあまり観なくなったという人も多そうだが、実際のところどうなのだろうか?
NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所はこのほど、全国の15~79歳の男女を対象に「スマホの利用時間等の変化」に関する実態調査を実施し、5719の有効回答を得た。
ここ1~2年でのスマホ利用時間が「長くなった」は25%、「短くなった」は5%
スマホ利用者を対象に、ここ1~2年におけるスマホ利用時間の変化について調査したところ、25%が「長くなった」と回答した。
年代・性別でみると、女性のほうが「長くなった」と回答した割合が高くなった。また、男女とも10代は「長くなった」と回答した割合が高く、10代女性では約6割が「長くなった」と回答した。
さらに、男女とも20代~30代は「短くなった」と回答した人が1割程度となっており、ライフスタイルの変化などによってスマホの利用時間が短くなっている人も一定数存在することがうかがえる。
図1. ここ1~2年でのスマホ利用時間の変化(年代別)
[調査対象:全国・15~79歳のスマホ利用者・n=5719]
10代女性の半数以上が、ここ1~2年におけるネット動画の視聴時間が長くなったと回答
次に、ネット動画(YouTube、Netflix、Amazonプライム・ビデオ など)の視聴時間について、ここ1~2年でどう変化したかを調査した。その結果、全体の2割強が「長くなった」と回答した。年代・性別でみると、女性のほうが「長くなった」と回答した割合が高く、男女とも若年層ほど「長くなった」と回答した割合が高いことがわかった。
10代女性では「長くなった」が半数以上と最多で、ほかの性年代では「変わらない」が多数を占めていた。また、もともとネット動画を視聴していない割合は高年層ほど高く、男女とも70代の約4割はもともと視聴していないと回答した。
図2. ここ1~2年でのネット動画の視聴時間の変化(性年代別)
[調査対象:全国・15~79歳・スマホ利用者・n=5719]
ここ1~2年におけるテレビの視聴時間、「長くなった」よりも「短くなった」と回答した人のほうが多い
次に、テレビ(地上波、BS、CSなど)の視聴時間について、ここ1~2年でどう変化したかを調査した。その結果、全体の1割弱が「長くなった」、2割強が「短くなった」と回答しており、短くなった割合のほうが高いことが明らかとなった。
男女とも若年層のほうが「長くなった」「短くなった」と回答した人の割合がともに高く、男性10代では「長くなった」(14%)、「短くなった」(36%)、女性10代では「長くなった」(23%)、「短くなった」(35%)となった。また、男女とも30代以上では「長くなった」と回答した人は1割弱となっており、多くは「変わらない」もしくは「短くなった」ことがわかった。
図3. ここ1~2年でのテレビの視聴時間の変化(性年代別)
[調査対象:全国・15~79歳・スマホ利用者・n=5719]
<調査概要 ―「2024年 スマホ利用者行動調査」―>
調査方法:Web
調査対象:全国・15~79歳男女
有効回答数:5,719
サンプリング:QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付しスマホ利用率を調査。調査結果からスマホ利用者比率に比例して再割付を実施。
調査時期:2024年2月
構成/こじへい