野菜の価格高騰などの理由により、節約と趣味を兼ねたプチ家庭菜園をする人が増えている。カット野菜を水につけて再生させる「リボべジ」などが話題になったが、もう1歩踏み込んで楽しみたい人におすすめなのが市民農園(レンタルファーム)だ。
近頃の市民農園(レンタルファーム)は、利用者のライフスタイルに併せて多様な使い方ができる。収穫した作物をその場で調理できるBBQ場や、畑の管理をサポートするアプリなど、個性豊かなサービスを提供する施設が増えているためだ。
そこで今回は、多様化する市民農園(レンタルファーム)の魅力と楽しみ方をまとめた。記事の後半では、今夏プレオープンで話題の滞在型市民農園『FARMER’S BASE TSUKUBA』について紹介しているのでチェックしてみてほしい。
市民農園(レンタルファーム)とは?
市民農園(レンタルファーム)とは、非農家の人が小規模の農地をレンタル契約し、野菜や花の栽培を行うための施設のこと。庭のない家庭や初心者でも気軽に家庭菜園がはじめられ、自分の好きなものを好きなように栽培・収穫して楽しめるのが特徴だ。
1区画の大きさは施設によって違うが、大体10~15m²程度(6畳~9畳程度)であることが多い。目安として、2畳程度の土地でも上手く利用すれば数種類の野菜の栽培や収穫ができるといわれるので、家庭菜園としては十分なサイズだろう。
1年契約の場合、レンタル費用は2,000円~10,000円前後と、これも施設による差が大きい。土地の広さや地域性のほか、利用できる設備やサービス、市営か民営かなどによっても費用が大きく異なる。
作物の苗や種は個人で用意するのが基本だが、なかには利用料に苗代や農機具のレンタル代まで含んでいる施設もある。
多様化が進む “進化系” 市民農園(レンタルファーム)の楽しみ方
一昔前の市民農園(レンタルファーム)といえば、本当にただ農地を借し出してくれるだけの施設がほとんどだった。設備といえば水やり用の水道が1本用意されているかいないかくらいで、備え付けのトイレや駐車場がないようなところも珍しくない。
もちろん今もそういった施設は残っているかと思うが、近年の市民農園(レンタルファーム)は人の誘致や地域活性化を兼ねているところも多く、アウトドア施設や公園のように楽しめる工夫がされているのだ。
例として、ライフスタイル別に2パターンの市民農園(レンタルファーム)の楽しみ方や魅力を紹介しよう。
例1)アウトドア大好きファミリーの場合
BBQ場やクラブハウス完備の市民農園(レンタルファーム)を契約。
クラブハウスにはトイレやシャワールーム、ロッカーなどが設置されているため、小さな子供連れでも安心だ。広々とした駐車場には大型のSUVやワンボックスカーも停められる。
育てた野菜を収穫した後は、持ち寄った食材と共にBBQをするのが一家の楽しみ。施設内には契約者が利用できる石窯もあり、本格ピザを焼いて食べることもできる。
例2)気軽に野菜作りがしたいビジネスパーソンの場合
アプリ管理システムやお世話代行サービスがある市民農園(レンタルファーム)を契約。農機具や野菜の苗、肥料など、全てコミコミの料金。
アプリを通じて作業工程の指示やアドバイスを受けることができるので初心者でも気軽に挑戦しやすく、収穫にも繋げやすい点が合っていると感じる。
別料金だがオプションで作業代行サービスもあり、畑に足を運べない週末でも安心だ。多忙な生活でも無理なく楽しく続けることができるのが魅力。