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レアル・ソシエダ、スタッド・ランス来日を仕掛けた男、YASUDAグループ谷川烈CMOが抱く思い

2024.08.21

2023年10月創業のヤスダグループでサッカーを通して子供たちに夢を与える活動を!

 着々とビジネス領域で力をつけていった谷川CMOが次なるキャリアとして踏み出したのが、現在のヤスダグループである。2023年10月に設立された同社は、安田財閥の子孫に当たる安田慶祐氏がCEOを務め、「子供が夢を持つきっかけを創出する」とミッションに掲げている。いつかはベンチャー企業の経営者の1人としてサッカーに携わり、子供たちのためになることをしたいと考えていた谷川CMOにとっては願ってもない環境だったのだ。

「安田さんと出会ったのは、現在、僕が指導している『みなとSC』でした。ともに子供がプレーしている保護者・指導者という立場で出会い、今の子供たちやサッカーを取り巻く環境の課題や問題点を話しているうちに、『会社を作るから一緒にやろう』と声をかけてもらった。僕自身もこれまで培ってきたビジネス経験を生かしつつ、子供たちに夢や希望を与え、サッカー界に恩返ししたいという思いで今の会社に赴きました」と彼は経緯を口にする。

 ヤスダグループは創業からまだ1年も経たないうちにレアル・ソシエダ、スタッド・ランスの両クラブと提携。スポンサーとなり、上記の通り、ジャパンツアー実施にこぎつけている。

 さらに、今年3月からはレアル・ソシエダ ジャパンアカデミーを創設し、すでに700人以上の子供たちにプレー機会を提供している。草の根のクラブや少年団で日頃、ボールを蹴っている選手が本場のアカデミーコーチに直々に教われる機会は滅多にない。そういう場を作ることで、ミッション具現化の一歩を踏み出したと言っていいだろう。

7月27日の清水対スタッド・ランス戦(筆者撮影)

「今回のツアーが無事に成功したことで、ヤスダグループとして1つの実績を積み上げることができたのは大きかったと思います。普段はJリーグや日本代表戦に足を運ぶコア層とは違った人たちがスタジアムを訪れて、魅力を感じる機会になったのは確か。それは対戦相手だったJクラブや日本サッカー界にもメリットが大きかったと思います。

 今後はスタジアムが満員になるようにチケットの価格設定や販売方法、告知方法などを改善していきたいと考えています。

 グッズ販売に関しても今回の結果を分析・検証し、より幅広い人に届くような仕掛けを作っていければいい。Eコマースも有効活用しながら、次なる展開を模索していきます。

 僕自身は古巣の清水エスパルス、引退後の大学時代にプレーさせてもらったFC町田ゼルビア(当時東京都1部~関東1部)とマッチメークできて、子供たちを喜ばせる機会を作れたのは本当に嬉しかったですね。そうやってもっともっとサッカー界に恩返しができるように頑張っていきます」

 谷川CMOは目を輝かせる。彼の話を聞いていると、元Jリーガーだということを忘れてしまいそうな生粋のビジネスパーソンだと痛感させられる。2度目の戦力外通告を受けてから20年。チャレンジ&エラーを繰り返し、経営者の1人として自分のやりたいことを形にできるようになった谷川CMOからは大いなる自信と充実感が見て取れた。こういう人材の活躍はサッカー界、スポーツ界の価値をより一層、引き上げるはずだ。(本文中一部敬称略)

町田のGIONスタジアムで谷川氏がスピーチする様子が大型映像装置に映し出された(本人提供)

取材・文/元川悦子
長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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