久保建英、伊東純也、中村敬斗の凱旋で日本のファンが熱狂
古巣・清水とスタッド・ランスの試合実施にこぎつけ、笑顔を見せる谷川氏(筆者撮影)
8月16~18日に24-25シーズン・欧州5大リーグが続々と開幕。久保建英所属のレアル・ソシエダは18日(日本時間19日未明)のリーガエスパニョーラ開幕戦・ラージョ・バジェカーノ戦を惜しくも1-2で落としてしまった。一方、伊東純也・中村敬斗所属のスタッド・ランスも17日(日本時間18日)のリーグアン開幕・リール戦で0-2の敗戦。それぞれ黒星発進を強いられたが、3人は揃ってスタメン出場し、チームの主軸として大きな存在感をアピールした。
その2クラブは、ご存じの通り、今夏の日本ツアーを実施している。レアル・ソシエダの方は5月29日の東京ヴェルディ(東京・国立)、7月25日のガンバ大阪戦(吹田)と2度にわたって凱旋。久保の一挙手一投足を関東・関西のファンが目にすることができた。
スタッド・ランスの方は7月22日に来日し、24日のジュビロ磐田戦(ヤマハ)を筆頭に、27日の清水エスパルス戦(IAI日本平)、31日の町田ゼルビア戦(GION)、8月3日のヴィッセル神戸戦(ノエスタ)と4試合を実施。新シーズン前の重要なキャンプを2週間にわたって猛暑の日本で行うと同時に、伊東・中村の両日本人選手のプレーを多くの人々に披露する機会を作ったのである。
熱心なファンの声援に応える伊東純也(右)と中村敬斗(左)=筆者撮影
久保との1対1でその後のプレーが格段に変化した少年も!
「レアル・ソシエダの方は2回に分けて実施しましたが、『子供たちに圧倒的人気を誇る久保選手を間近に感じられた』という声を数多くいただきました。
僕が指導している東京都港区のサッカークラブ『みなとSC』の中に、5月28日に習志野市で開催したサッカークリニックに参加した少年がいたんですけど、久保選手と1対1をさせてもらったことで、その後のプレーがガラリと変わりました。1人の子供の人生を変えるような体験になったんだなと嬉しく感じましたね。
スタッド・ランスはルカ・エルスナー新監督就任直後の始動時期。日本ツアーを通してチームの一体感や結束力を高めるいい機会になったとクラブ側も前向きに捉えていました。伊東選手と中村選手の人気も絶大で、想定をはるかに超えるグッズ販売を記録しました。
ヤマハ、日本平、GIONは1万人超、ノエスタも2万人超の観客を動員できたのも大きなプラス。『スタッド・ランスのユニフォームを着た人たちがこんなに沢山来てくれるなんて信じられない』とチームスタッフも話していましたが、彼らにとっては認知度アップの絶好の機会になったのではないかと感じています」
こう語るのは、YASUDA(ヤスダ)グループの谷川烈(つよし)CMO(最高マーケティング責任者)。2クラブのジャパンツアーの仕掛け人である。