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⾃動⾞向け⾞載コネクティビティモジュールのチップセット出荷数が2030年にグローバル市場で7億台を超える可能性

2024.08.20

2020年から2030年の10年間でNADモジュールの出荷は7億台を超える可能性

画像はイメージです

カウンターポイント・リサーチ・エイチ・ケー (以下カウンターポイント社)は、⾃動⾞向け⾞載コネクティビティモジュールのチップセットグローバル市場は2020年から2030年の10年間にCAGR 13%で成⻑して、NADモジュール(⾞載テレマティクス装置におけるセルラー接続を担うモジュール)の出荷は7億台を超える可能性がある、という市場予測を含む最新調査を発表した。

コネクテッド⾃動⾞の今後の伸びに関して、カウンターポイント社リサーチアナリストSubhadip Roy⽒は、次のように分析している。

「今やAutomotive 2.0というべき時代に⼊った。それを特徴づけるのはパワートレインの変化(電動化)、安全性向上と移動⼿段普遍化(⾃律・⾃動化)、コックピットやインフォテイメント(デジタル化)である。

いずれも、先進的なコネクティビティによるソフトウェア・デファインド・ビークル(Software Defined Vehicle: エンジン制御から⾞内エンタテイメントに⾄るまで、機能をソフトウェア的に実現し、ソフトウェアのアップデートにより機能を向上させられる⾞)によって実現されるものだ。

5G接続が提供する⾼いバンド幅、容量、低遅延により、例えば、リアルタイム電池マネジメントシステム(BMS)や、カーナビと連動した位置情報の活⽤による多様なサービス、あるいはストリーミングといった機能が実現できる。

5GはAutomotive 2.0への変⾰の触媒だ。加えて、低遅延のC-V2X(Cellular Vehicle to Everything: セルラー通信を⽤いた⾞同⼠、⾞と道路などのインフラや歩⾏者など、周囲の様々なものとの通信)によりデータやセンサー情報がサポートされた⾃動運転の道も開けるだろう」

■低遅延のC-V2Xによりデータやセンサー情報がサポートされた⾃動運転の可能性

さらにRoy⽒は次のように話す。

「今のところ、NADモジュール市場では4G Cat 4が主流で、今のところ⾞メーカーのテレマティックアプリケーションの要求速度を満たしている。

しかし、次世代SDVの必要性が増す中で、L3+ ADAS/ADS⾞両では5Gが主流になるだろう。また、L2 ADAS⾞両や、さらに要求⽔準が低い⾞両テレマティクスや簡易なストリーミングを装備する程度のコネクテッドカーでは、従来の4G Cat 4に代わって5G RedCap(5G ReducedCapability: 帯域・アンテナ数などに制約を設けるかわりに低コストと低消費電⼒を実現した規格)が、それぞれ主流になるだろう」

<通信技術別NADモジュールグローバル出荷量・2020年と2030年の⽐較予測>

出典:カウンターポイント社Global Automotive NAD Module and Chipset Forecast

■2028年には乗⽤⾞の100%がコネクテッド化される

各地域でのSDV普及の動向に関して、カウンターポイント社シニアアナリストParv Sharma⽒は、次のようにコメントしている。

「中国がSDV 時代の先頭を⾛っている。電動化やデジタル化したコックピットはもちろん、たいていの新⾞には何らかの⾃動運転機能が搭載されている。

中国における普及とその規模は、中国だけでなく、⾃動⾞業界のバリューチェーン全体にとってもメリットになる。例えば、2023年におけるNAD モジュール出荷のほぼ1/3が中国仕向けで、同国に出荷された⾞の10台に8台はコネクテッドだった。この流れでいけば、2028年には乗⽤⾞の100%がコネクテッドになる。

中国は5Gの採⽤でもリードしている。同国で2024 年第1 四半期に出荷されたNAD モジュールの20%は5G 対応品であった。

⼀⽅、中国の外に⽬を向けると、セルラー接続NADモジュールの普及率は2023年に66%であった。この数字は今後伸びていくだろう」

主要メーカーの動向に関して、Sharma⽒は以下のように解説する。

「Qualcomm が⾞載コネクティビティチップセット市場をリードしており、2030 年までその地位を守るだろう。同社は中国でも他国でも評判が良い。MediaTekはシェアを拡⼤し第2位につけたが、なおQualcommとの差は⼤きい。

同社はDimensity Autoチップセットと⾃動⾞向け5G RedCapの売上を伸ばし、さらにシェアを伸ばしそうだ。中国のチプセットメーカー、HiSilicon、UNISOC、ZTE、ASRなどは、国内でのNAD モジュールやTCU(テレマティクス・コントロール・ユニット)のメーカーとの提携に加えて新興国市場での事業拡⼤もあって安定した成⻑をみせている。

⼀⽅、NAD モジュールメーカー間の競争も、ここ数年の事業統合を経て形がみえてきた。Quectel、Rolling Wireless(同社を完全に買収したFibocom-Favalonを含む)、LGの3社はNADモジュール界の王者としてのシェアを誇る⼀⽅で、Continental、Harman、WNC、AM Teleconなどは特定地域向けにパートナーを選んで提携する戦略で堅実に伸びていくだろう」

関連情報
https://japan.counterpointresearch.com

構成/清水眞希

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