都会的使い方も、オフロード中心のワイルドな使い方も楽しめる
1.5Lのターボエンジンは3000回転からトルクも太く、加速も速くなる。一方、高速100km/hの巡航は、8速1800回転、7速2100回転、6速2700回転なので、高速巡航時のエンジン走行も、静粛性は保たれていた。エンジン車としての走行性能も、ラグジュアリーコンパクトにふさわしい性能だ。
居住性に関しては、今回はインパネ周りのレイアウト変更が主だったので、空間はこれまでどおり、前席はやや低めの着座位置にしないとドア上縁と頭の間隔が狭く、後席は、着座を低めにして、居住空間を確保している。足元、頭上の空間も狭くはない。
後部のラゲージスペースはゴルフバッグ2セットは斜めに収納できる。唯一の難点は、200V充電ケーブルの収納が床下にもないこと。収納用のバッグは荷室などに置くしか方法はなかった。
ドライブモードでの走りだが「オートテレインレスポンス」「コンフォート」「ダイナミック」を使い分けてみたが、乗り心地、加速、ハンドリングなどでのモード間の違いは意外に少なかった。好みから言えば「コンフォート」は操舵力はもう少し軽く、乗り心地はもう少しマイルドに。「ダイナミック」は操舵力は重めで、乗り心地は硬いほうが、各モードの差を楽しめるような気がした。
コンパクトでラグジュアリーなSUVは、同クラスの他車よりも、そのコンセプトどおり。独自の世界を構築している。街中中心の都会的使い方も、オフロード中心のワイルドな使い方も、この「イヴォーグ」なら楽しめるに違いない。
「レンジローバー」は「イヴォーグPHEV」の販売に力を入れるようで、すでに受注を開始している2025年モデルは、2024年モデルで923~1036万円だった価格帯を883~964万円にプライスダウンしている。
■関連情報
https://www.landrover.co.jp/range-rover/range-rover-evoque/explore.html
文/石川真禧照 撮影/萩原文博