母から娘へ。楽しみながら受け継がれるサスティナブルなファッションイズム
ファッションを自分らしく楽しんできた母親を見てきたkanonさんも、ウェルビーイングな視点でファッションを取り入れています。
「母も言っていましたが、私も気分を上げてくれる洋服をちゃんと考えて着るようにしています。“ファッションで気持ちを上げることでパフォーマンスが上がるということが科学的に証明されている”という記事を読んでから、朝はそういう時間をしっかり取ろうと決めました。特にテストがある日はどんなに寝不足で疲れていても、自分がかわいいと思う格好に着替えて向かっています」(kanon)
「寝坊しているのにすごいオシャレしているとき、あるよね(笑)。でもコーディネートに満足しているときってパフォーマンスは上がるもんね」(中林美和)
二人のウェルビーイングなファッションはこれだけではなく、母から娘へと受け継がれた洋服や小物、もしくは共同で使用することでサステナブルなファッションも体現しています。
「足のサイズが一緒だから靴は共有していることが多いですし、私が持っているものを喜んで着てくれたり、私が譲ったものを大事にしてくれたり。kanonがこの年齢になって、2世代、3世代に渡って身につけているものも多くなりました。」(中林美和)
流行のファッションに敏感な世代であるkanonさんですが、このサスティナブルなファッションも心から楽しんでいる様子。
「ファストファッションも取り入れていますが、母の服や小物を身につけるのはとても嬉しいんです。少しは母の服が似合うような大人に成長できたのかな、と感じるので。」(kanon)
今だからこそ意識するべき、「自分らしさ」を楽しむファッション・ウェルビーイング
ファッションは自分自身に喜びとポジティブな気持ちを呼び起こし、日々のパフォーマンスを高めるための重要な要素であると教えてくれたお二人。
忙しい毎日の中で、自分のファッションに意識を向ける時間を持たない人も多いかもしれません。そもそも「自分らしくいられる服」、「気持ちが上がる服」が何か分からない人もいるかもしれません。
時間に余裕があるときに、自分にとって心地よく、気持ちを高めてくれるファッションを意識することから始めてみてはいかがでしょうか?
そうすることでパフォーマンスを上げてくれるだけでなく、自分自身と向き合い、自分を大切にするためのツールとしても活用できるのです。
朝、鏡に向かってファッションについて意識するその数秒が、明日のあなたを変えてくれるかもしれません。
【中林美和/なかばやし みわ】
1979 年生まれ。16 歳から小学館『CanCam』専属モデルとして活躍し表紙モデルとなる。
23 歳で結婚、出産を経て小学館『SAKURA』のメインモデルとして復帰。ママモデルの先駆者的存在 となり、9 年間表紙モデルを勤める。
2018 年 オーガニックスパブランド「MAROA」を立ち上げ、代表兼プロデューサーとして活動。
【kanon/かのん 】
2002 年 12 月 11 日生まれ。幼少期からインターナショナルスクールに通い、現在は慶應義塾大学で経済学を学ぶ日英バイリンガル。
SNS で弾き語りやライフスタイルを発信しつつ、モデル、ポッドキャスト MC、翻訳・通訳、ウェブデザインなど幅広い分野でマルチに活動している。
https://www.kanon-official.com/
取材・文/高田あさこ