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【NIKKIのKINIなる世界】2024年は世界の民主主義が試される年に

2024.08.28

2024年、デモクラシーの運命が決まる!?

“We will know whether democracy lives or dies by the end of 2024.”(民主主義が生きるか、死ぬか、その答えは2024年の終わりまでに分かるでしょう)

 ノーベル平和賞を受賞したフィリピン人ジャーナリスト、マリア・レッサ氏が去年訴えた言葉です。なぜ彼女がこんな警鐘を鳴らすのかは、世界を見渡せば一目瞭然かもしれません。

 何といっても今年は『人類史上最大の選挙イヤー』。世界人口の半分以上が暮らす70以上の国で、40億を超える有権者たちに重大な一票が委ねられる年もすでに下半期に入りました。バングラデシュやロシアのように〝出来レース〟と批判されながら現政権が圧勝した選挙もあれば、アパルトヘイト撤廃から30年続いた単独政権に終止符が打たれた南アフリカ、初の女性大統領が誕生したメキシコ、米中関係の観点から注視される台湾など、どの選挙でもそれぞれのドラマが展開しています。ヨーロッパのほうでは、極右政党が躍進した6月の欧州議会選挙の結果を受けたフランスの解散総選挙とイギリスの総選挙が同時期に行なわれるなど、欧州政治はしばらく波乱が続きそうな気配です。

 ところで、選挙のたびに何となく気になるのが投票率。日本でもよく低下が問題視されますが、実はこれ、世界的に見られる現象だそうです。世界の国政選挙の平均投票率は1960年代に約77%だったのが、この20年ほどで1割減っていることがイギリスとカナダの大学による合同調査で明らかになりました。原因としては、経済発展が進んだ地域の若者が「政治に頼るよりも自分の力でなんとかしたほうがいい」と自助努力に重きを置く個人主義や、頻繁な選挙実施による選挙疲れが挙げられています。そんな中、政治に無関心というわけではないが、現状の政治や選挙の制度自体に不満や不信感を募らせている有権者にとって、従来のシステムを真っ向から否定する、いわば反体制的な政党が共感の支持の対象になりつつあるようです。

 今回の欧州議会選挙では、ドイツやオーストリアを含む4か国で16歳・17歳の若者もEUの今後に一票を投じました。欧州のZ世代といえば、社会正義や環境問題に積極的で、多様性に寛容なリベラルなイメージが強いかもしれませんが、先述した極右政党の座席の急増にはドイツやフランス、ポーランドなど多くのEU加盟国の若者の支持率がコロナ禍の前と比べて2倍3倍に伸びている背景があるのです。経済低迷と物価高騰のダブルパンチによるスタグフレーションの危機感が高まり、移民や難民受け入れに対する反発がナショナリズムへの右傾化につながっているなど、二極化が進んでいるようです。

 相反するイデオロギーによる分断は今後加速してゆくのか。世界の地政学リスクはどう影響されるのか。専門家たちの話に耳を傾けるとなんだかソワソワしてしまいます。そしてこの歴史的な1年のフィナーレを飾るのが、11月のアメリカ大統領選挙。いろいろな意味でラスボス級のカオスが待ち構えているようでなりません。果たして来年以降の世界情勢はどうなるのでしょうか……?

世界の選挙事情が垣間見える現象

選挙権・被選挙権年齢、もっと下げるべき?

日本は2016年に選挙権年齢を18歳に引き下げたが、選挙に立候補できるのは25歳または30歳から。この引き下げを求める訴訟が去年始まった。また英国、米国、豪州などでは16歳選挙権を求める運動が続行中。若年層の政治参加の動きに注目が高まっている。

世界の被選挙権年齢

万国共通でうれしい「選挙割」

一風堂の「投票済証明書でラーメン替え玉無料」のように、海外でもビールやピザ、ドーナツなどの無料配布、ネイルサロンやライドシェアの割引などが人気。ロサンゼルスでは投票所が遠い人でも行きやすくなるよう、投票日は公共交通機関を無料に。

文/キニマンス塚本ニキ

世界の民主主義が試されています

キニマンス塚本ニキキニマンス塚本ニキ
東京都生まれ。9歳まで日本で過ごし、その後15年間ニュージーランドで生活。通訳、翻訳、エッセイ執筆のほか、ラジオパーソナリティーやコメンテーターとしてメディアで活躍する。

撮影/干川 修 ヘア&メイク/高部友見

Z世代とミレニアル世代の「ウェルワーキング」とは?「DIME Business Trend Summit」で竹田ダニエルとキニマンス塚本ニキが対談!

「DIME Business Trend Summit」 は雑誌『DIME』、WEBメディア『@DIME』が開催するビジネスカンファレンスです。

2024年1月に初開催し、800名以上の方が参加。『DIME』ならではの多様な視点とバラエティに富んだ登壇者によるセッションは、参加者の皆様から非常に高い評価をいただきました。

そんな好評の声にお応えして2024年夏、第2回「DIME Business Trend Summit」を開催いたします。

今回のテーマは「Well-Working」。

『DIME』の連載陣を始め、今注目の人物が多数登壇!ビジネスの第一線で活躍する読者の皆様の日常をより楽しく、より実践的にアップデートできるコンテンツを準備しています。

様々な業種・職種で活躍する皆様にとって、ビジネストレンドをいち早くキャッチする絶好の場になるはずです。

DIME連載でおなじみの竹田ダニエル×キニマンス塚本ニキが対談!

第2回となる「DIME Business Trend Summit」は、8月30日(金)のリアルイベントと、8月26日(月)~9月8日(日)の開催期間中に視聴できるオンライン配信のハイブリット開催となります。

8月26日(月)から配信予定のオンラインセッションには、DIMEで「Z世代の〈はたらく〉再定義」を連載中のカリフォルニア在住ライター・竹田ダニエルさん、同じく「NIKKIのKINIなる世界」を連載中のラジオパーソナリティ/翻訳家・キニマンス塚本ニキさんの出演が決定!

「Z世代とミレニアル世代のウェルワーキング再定義」をテーマに、各世代のリアルな仕事観を2人が代弁しながら、楽しく働ける社会や職場について熱くディスカッションします。

【竹田ダニエルプロフィール】

1997年生まれ、カリフォルニア出身、在住。「音楽と社会」を結びつける活動を行ない、日本と海外のアーティストをつなげるエージェントとしても活躍する。2022年11月には、文芸誌『群像』での連載をまとめた初の著書『世界と私のA to Z』(講談社)を上梓。そのほか、多くのメディアで執筆している。

【キニマンス塚本ニキプロフィール】

東京都生まれ。9歳まで日本で過ごし、その後15年間ニュージーランドで生活。通訳、翻訳、エッセイ執筆のほか、TBSラジオ『アシタノカレッジ』でパーソナリティーを3年間務めるなど、マルチに活躍する。

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