小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

【ヒャダインの温故知新アナリティクス】ヒャダイン、グレイヘア始めました。

2024.08.29

グレイヘア

 いやー、暑い。今年も暑いです。そんな中、私はずっと髪を伸ばしていたんです。しかもバレてなかったですが、この10年でほぼほぼ白髪になってしまったので毎回白髪染めして。でも3週間くらいすると根本が白くなるんですよ。あと、歳をとったせいか伸ばした髪にコシがない。そして何よりも暑い。風が通らない。そんなある日、まるで熱病にでもかかったように「髪を切りたい!」となってしまい、すぐに美容院に電話、ほぼボウズのようなベリーショートにしてもらいました。しかも白髪染めもせず。サイドなんて真っ白です。トップの部分は前回の白髪染めがまだ残っているのでアッシュグレーになっていて逆に自然な感じで、大変に気に入っています。

 さて、「グレイヘア」。これって最近の言葉ですよね。そもそも「白髪(しらが)」というなんだかネガティブに聞こえるような表現がカタカナで随分おしゃれにアップデートされたものです。同じ事象でも呼称を変えることで印象が変わるいい例ですよね。そもそもグレイヘアっていつ頃から使われている言葉なんだろうと調べたところ、2017年に白髪染めに悩む女性たちの互助グループ「グレイヘア東京」が立ち上がり、2018年のユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされたということです。しかも女性の白髪のことを指すらしく、男性は「ロマンスグレー」と呼称されるようです。ちなみにロマンスグレーはソニー設立者のひとりである盛田昭夫さんが言い始めたとのことです。随分昔の話ですよね。

 確かに男性の白髪はロマンスグレーという呼称のせいもあってかダンディとか大人の色気的な解釈をされることも多々ありました。岡田眞澄さんや児玉清さんなんてかっこよかったですよねえ。一方、女性は白髪=おばあさんのイメージが強く、白髪染めをせねばならない状況だったようです。そこに一石を投じたのが「グレイヘア」という呼称です。ありのままの髪の色が美しい、という信条のもと、白髪染めをやめてそのままの色をさらけ出す姿は昨今の自己肯定強めな風潮とフィットしており、リブランディングに成功したと言えるでしょう。そこに大きな役割を果たしたのがフリーアナウンサーの近藤サトさんでした。

「老けたね」から「いいじゃん」へ

 近藤さんは2018年、40代にしてグレイヘアを選択し颯爽とメディアに登場しました。その姿は決して「老けた」とか「おばあさん」ではなく凛としており多くの女性に、そして私のような30代から白髪の若白髪勢にも勇気を与える存在でした。それからというもの体感として街でグレイヘアを実践する若い方をよく見かけるようになりましたし、市販の白髪染め商品も今まで「若い頃の色に戻す」ものだらけだったのが、「グレーを活かす」発想のものも増えてきて時代の変遷を実感したものです。実際に私もグレーな状況で人に会ったりメディアに出たりしましたが、「老けたね」的なものはなく「いいじゃん」が多くて少し拍子抜けする部分もありました。確かに最近芸能人で言えば吉川晃司さん、玉置浩二さん、陣内孝則さんもグレーでめっちゃかっこいいですもんね。あと若い人もわざわざブリーチしてシルバーにしたりするので昔ほど固定観念がないのかもしれません。実際、白髪丸出しで生活してみた体感として大変清々しい。誤魔化さなくていい安心感に浸る毎日です。

 白髪を活かすも染めるも自分次第、まさに多様性。こんな記事を書きながら次回染めている可能性もありますが、それも選択肢ですよね。色の自由を率先してくれた近藤サトさんに改めて感謝です。でも最後に、Xで「ヒャダイン老けた」とか書かないで! 

見ないけどさ!

文/ヒャダイン

ヒャダインヒャダイン
音楽クリエイター。1980年大阪府生まれ。本名・前山田健一。3歳でピアノを始め、音楽キャリアをスタート。京都大学卒業後、本格的な作家活動を開始。様々なアーティストへ楽曲提供を行ない、自身もタレントとして活動。

※「ヒャダインの温故知新アナリティクス」は、雑誌「DIME」で好評連載中。本記事は、DIME9・10月号に掲載されたものです。

これからのクリエイターのあるべき姿とは?ヒャダインと浅野いにおのリアル対談イベント「DIME Business Trend Summit」8月30日開催

「DIME Business Trend Summit」 は雑誌『DIME』、WEBメディア『@DIME』が開催するビジネスカンファレンスです。

2024年1月に初開催し、800名以上の方が参加。『DIME』ならではの多様な視点とバラエティに富んだ登壇者によるセッションは、参加者の皆様から非常に高い評価をいただきました。

そんな好評の声にお応えして2024年夏、第2回「DIME Business Trend Summit」を開催いたします。

今回のテーマは「Well-Working」。

『DIME』の連載陣を始め、今注目の人物が多数登壇!ビジネスの第一線で活躍する読者の皆様の日常をより楽しく、より実践的にアップデートできるコンテンツを準備しています。

様々な業種・職種で活躍する皆様にとって、ビジネストレンドをいち早くキャッチする絶好の場になるはずです。

リアルイベントではヒャダイン×浅野いにおが対談!

第2回となる「DIME Business Trend Summit」は、8月30日(金)のリアルイベントと、8月26日(月)~9月8日(日)の開催期間中に視聴できるオンライン配信のハイブリット開催となります。

8月30日(金)のリアルイベントには、音楽クリエイターのヒャダインさん、ビッグコミックスペリオールにて『MUJINA INTO THE DEEP』を連載中の漫画家・浅野いにおさんの登壇が決定!

「本業以外でもクリエイティブに!”複”業クリエイター時代到来!?」をテーマに、分野は違えどクリエイターとして第一線で活躍する2人がトークを展開します。

【ヒャダインプロフィール】

音楽クリエイター。1980年大阪府生まれ。本名・前山田健一。3歳でピアノを始め、音楽キャリアをスタート。京都大学卒業後、本格的な作家活動を開始。様々なアーティストへ楽曲提供を行ない、自身もタレントとして活動。

【浅野いにおプロフィール】

撮影/moco.

1980年9月22日茨城県生まれ。1998年デビュー。代表作に『おやすみプンプン』『零落』『ソラニン』『うみべの女の子』など。2014年からは2022年2月まで週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)にて『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』を連載、同作は2024年に前後編の2部作で劇場公開された。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年11月15日(金) 発売

DIME最新号は「2024年ヒットの新法則!」、永尾柚乃、小田凱人、こっちのけんと他豪華インタビュー満載!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。