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ノイズキャンセリングは周囲の騒音を打ち消す機能で、イヤホンやヘッドホンに搭載されている。
本記事ではノイズキャンセリングの仕組みや、搭載した商品の選び方を紹介する。間違えやすい種類も解説するので、ノイズキャンセリング商品の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてほしい。
ノイズキャンセリングの基本
便利なノイズキャンセリングだが、詳細な仕組みはわからない方も多いだろう。まずは、ノイズキャンセリングの基本を見ていこう。
■ノイズキャンセリングとは
ノイズキャンセリングは、周囲の騒音をかき消すための機能で、イヤホンやヘッドホンに搭載されている。周囲の雑音が減る分、本来聞きたい音がクリアに聞こえるのが魅力だ。ただし、周囲の音が聞こえづらくなると、交通事故等につながるリスクもある。特に屋外では周囲に十分注意して使おう。
また、ノイズキャンセリングにも種類があるため、それぞれの特徴を把握し、自身に適したノイズキャンセリングを選択しよう。
■ノイズキャンセリングの種類と仕組み
ノイズキャンセリングは主に以下の三種に分けられる。
パッシブノイズキャンセリング(PNC)
パッシブノイズキャンセリングは、耳に入ってくる騒音を、遮音性の高いイヤホンで物理的に防ぐ仕組み。耳栓をイメージするとわかりやすいだろう。イヤホンに付属しているシリコン製のイヤーピースや、ヘッドホンのイヤーパッド等がPNCに該当する。
比較的安価で購入できる商品が多いのが魅力だ。ただし、中〜高音の遮音性は高いものの、低音を防ぎにくい点には注意。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)
アクティブノイズキャンセリングは、デジタル技術を使用して騒音を防ぐ仕組み。具体的には騒音とは反対の音波を作り出し、周囲の騒音と相殺する。低〜中音の遮音性が高い。
ANCを搭載するには高度な技術が必要で、商品の構造も複雑になる。そのため、PNCよりも高価になりやすい。また、常にデジタル技術を使用するため、バッテリーの消耗が早くなる点にも注意が必要だ。
cVcノイズキャンセリング
cVcノイズキャンセリングは音声通話をする際に、自分の声を相手がクリアに聞こえるようにする仕組み。cVcは「クリアボイスキャプチャー」の略称。多くのワイヤレスイヤホンに搭載されている。
なお、PNCやANCとは異なり、自分が音声を聞く際の遮音性はない。同じノイズキャンセリングでも、特性は大きく異なるため注意が必要だ。
ノイズキャンセリングのメリット
次に、ノイズキャンセリングのメリットを紹介する。ノイズキャンセリング搭載商品を購入するか悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてほしい。
■周囲の騒音を遮断できる
ノイズキャンセリングの基本的なメリットとして挙げられるのは、周囲の騒音を遮断できること。屋外や電車に乗っている最中など、騒音が激しい場所で音声を聞きたい場合に重宝する。
また、屋内でも周囲の話し声や環境音を遮断できるため、集中したいときに耳栓代わりに使用できる。
■音声が聞こえやすくなる
二つ目のメリットは、音声が聞こえやすくなること。騒音が少なくなる分、機器から流れてくる音声がよりクリアに聞こえる。
ノイズキャンセリング機能を搭載していないイヤホンの場合、周囲の騒音にかき消されないように大音量で音声を流しがち。しかし、ノイズキャンセリング機能があれば無理に大音量にしなくて済むため、聴覚の保護にもつながる。
ノイズキャンセリングイヤホンを選ぶ際の注意点
ここからは、ノイズキャンセリングイヤホンを選ぶ際の注意点を解説する。自分の求める商品を選ぶためにも、以下の点は入念に確認しよう。
■種類を確認する
ノイズキャンセリングを採用した商品を購入する際には、どのノイズキャンセリング技術が使われているか確認しよう。PNCとANC、cVcの全てが「ノイズキャンセリングイヤホン」として一括りにされていることもあるため、自分が求める種類かどうか必ず確認すべきだ。
■ボタンや操作方法を確認する
ボタン配置や操作方法も、商品を選ぶ際のポイント。ノイズキャンセリング機能のオン・オフは機器に付属したボタンで操作する。そのため、ボタンの位置や押し心地などは使用感に直結する。
また、再生・停止、音量の調節、前の曲・次の曲への移動など、イヤホンによってボタン操作で行えるアクションが異なるため、自分が使いやすい方法で操作できるモデルを選択しよう。
■バッテリー持続時間を確認する
バッテリー持続時間も忘れずに確認しよう。ワイヤレスイヤホンの場合、使用しながらの充電ができない商品も多いため、連続起動時間が長い商品を選択するのがおすすめだ。特に、ANCは電力消費が激しくなるため注意しよう。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部