夏の更年期症状を乗り越える方法を解説
夏の時期の「ホットフラッシュ」は内的要因(女性ホルモンの減少や自律神経の乱れによる急な発汗)に外的要因(気温の暑さによる発汗)も加わるため、体内の水分が大量に出てしまうことから熱中症のリスクが高まる危険性がある。
このように、更年期症状の中には季節性の体調不良を助長してしまうものもあるため、季節によって対処方法を変えた方が良いものもあると考えられる。そこで、クラシエが解説する、夏の更年期症状を乗り越える方法をお伝えしよう。
■「ホットフラッシュ」がある人は、冷え過ぎと脱水症状に要注意!
急にカーっと熱くなる、汗が止まらなくなるという「ホットフラッシュ」がある人は、体を冷やし過ぎないように気をつけよう。外との温度差や冷え過ぎはかえって自律神経のバランスを崩し、更年期症状を助長させる可能性がある。
また、屋外だけでなく、冷房の効いた涼しい部屋でも汗をかくことがあるため、脱水症状にも注意が必要。いつもより水分を多めに摂ることを心がけよう。
■質の良い睡眠で効果的に疲労を回復させよう
睡眠は疲労回復に一番効果的な方法だ。しかし、睡眠不足は自律神経のバランスを乱すため、更年期症状を助長する原因にもなる。
睡眠不足を防ぐために、湯船に浸かり、寝室の冷房を付けて寝苦しさを解消するなど、睡眠の質を高める工夫をしよう。夜間に十分な睡眠がとれなかった場合は、15分ほどの短い昼寝をおすすめする。
■「辛み」は食欲を増進させる効果あり
夏は暑さで食欲が低下したり、冷たいものやさっぱりしたものを選ぶなど、栄養が不足しがち。効率よく疲労を回復させるためには、栄養バランスの良い食事が大切だ。
また、冷たい食べ物は胃腸の働きを鈍らせ、消化吸収を妨げるため、摂り過ぎには注意しよう。辛みのあるものは食欲を増進させる効果があるため、スパイス料理もおすすめ。
■ホットフラッシュなどの「ほてり」におすすめの漢方薬
知柏地黄丸(ちばくじおうがん)
JPS知柏地黄丸料エキス錠N【第2類医薬品】
希望小売価格:2,310円(税込)
効能:体力中等度以下で、疲れやすく胃腸障害がなく、口渇があるものの次の諸症:顔や四肢のほてり、排尿困難、頻尿、むくみ
主にホットフラッシュなどによるほてりの症状に用いられる処方。年齢と共に減少した「腎精」を補う生薬を配合しているので、排尿困難、頻尿にも効果がある。特に、ほてり、のぼせ、口渇、乾燥感のある人におすすめ。
■めまい、耳鳴りに悩む方におすすめの漢方薬
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
「クラシエ」漢方苓桂朮甘湯エキス顆粒【第2類医薬品】
希望小売価格:1,980円/8日分(税込)
効能:体力中等度以下で、めまい、ふらつきがあり、ときにのぼせや動悸があるものの次の諸症:立ちくらみ、めまい、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れ、神経症、神経過敏
季節の変動による自律神経の乱れや、耳鳴りに悩んでいる人におすすめの漢方薬。これらの症状は、漢方では体内に水分がたまることによって起こると考えられている。
「苓桂朮甘湯」は体の余分な水分を尿として排出させる処方なので、滞った「水(すい)」の巡りを改善することができ、体のバランスを整えてくれる効果がある。さらに、「心(しん)」にもはたらき、動悸や息切れなどを改善する。
■だるくて疲れやすい人向けの漢方薬
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
補中益気湯エキス錠クラシエ【第2類医薬品】
希望小売価格:1,551円/4日分(税込)
効能:体力虚弱で、元気がなく、胃腸のはたらきが衰えて、疲れやすいものの次の諸症:虚弱体質、疲労倦怠、病後・術後の衰弱、食欲不振、ねあせ、感冒
「補中益気湯」は、生命活動のエネルギーである「気」の量が不足した「気虚(ききょ)」の状態の人に用いられる処方。
気虚になると、常にエネルギー不足の状態になるため、疲れを感じやすくなる。補中益気湯は胃腸を元気にすることで、飲食物の消化吸収機能を高めて、「気(エネルギー)」の生成を促す。「気」を増やすことで、疲労倦怠を改善する。
関連情報
https://www.kracie.co.jp/ph/k-therapy/
構成/Ara