日常的に使っている日用品などを、全く異なる物に〝見立てる〟作品を10年以上作り続けていミニチュア作家・見立て作家の田中達也さん。主な発表の場としているInstagramのフォロワーは386.5万! 毎日新作をアップされるのを楽しみにしている人は多いだろう。しかし、スマホやPCで見られるのは2次元の作品のみ。ユニークな作品だけに「実物を見てみたい!」と思っているはずだ。
見られます! 東京・日本橋の日本橋高島屋で、企画展「田中達也展 みたてのくみたて MINIATURE LIFE MITATE MIND」が、2024年8月28日まで開催されているのだ。実はこの企画展では、田中さんの〝見立てのアイデアの組み立て方〟を「HOME」「FORM」「COLOR」「SCALE」「MOTION」「LIFE」「WORLD」7つのキーワードに展示。アイデアを生み出し、構築するカギにもなる約160の作品群を鑑賞できるのだ。その一例を紹介しよう!
暮らしから考える【HOME】
食パンをソファに、ワッフルを書棚、チョコレートをテレビに見立てた作品。見た目だけでなく、食パンのふわふわとした食感とソファの座り心地までイメージを膨らませた作品だ。写真では正面からしか作品を確認できないが、会場で見られる作品では、書棚の裏には食パンをベッドに見立てた寝室も見られるのがおもしろい。
形から考える【FORM】
弓道の的を長ネギの断面で、まな板を道場の床に見立てた作品。全員、矢を的中させているので、ネギを食べた時のように辛(から)い、もとい辛(つら)い思いをしている選手はいないようだ。ちなみに、こちらは作品集『MINIATURE TRIP IN JAPAN』(小学館)にも掲載されているもの。
メガネを自転車に見立てた。こちらは人間サイズにスケールアップした撮影スペースもある。