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KTMがエンジンを低中回転域でパワーアップしトルクも増加したミニモトクロッサー「85 SX」をリリース

2024.08.14

KTM Japanは、次世代型へと進化したMY2025 SX 85を発表した。このKTM 65 SXとKTM 125 SXの間のギャップを埋めるKTM 85 SXは、MY2025にてハンドリング特性と低回転から中回転域でのエンジン性能の向上を目的として大幅にアップデートされ、フルサイズのモトクロス競技への参戦を視野に入れた若いレーサーに、理想的なプラットフォームを提供する。

ハンドリング特性と低回転から中回転域でのエンジン性能を向上

今回発表のMY2025のKTM 85 SXは、ヨーロッパ、北米、オーストラリアでのテストにより、フルサイズのKTMモトクロスマシンのスケールダウンバージョンに可能な限り近づくように開発された。その結果、新型KTM 85 SXは、フルサイズモデルのような外観だけでなく、卓越したパフォーマンスや品質と細部へのこだわりも共通している。

その一新されたフレーム、サブフレーム、スイングアームが、従来型からのアップデートの基盤となっている。フルサイズの KTM SXと同じコンセプトに基づいて開発された高強度クロムモリブデン鋼製フレームは、緻密に計算された縦方向のフレックスとねじり剛性のパラメータを統合し、比類のないライダーフィードバック、エネルギー吸収性、直線安定性を実現。

このフレームは、1ピースのポリアミド・グラスファイバー強化アルミニウム製サブフレームと組み合わされ、全体的な重量を軽減し、電子機器を統合するためのプラットフォームを提供。また、グラビティ・ダイキャスト製法で製造された 1 ピースのアルミニウム製スイングアームは、300gの軽量化が図られ、最小限の重量で優れた強度を実現した。さらに、シャシーのフレックス特性を最適化するために、20mmのリアアクスルが装着された。

新しいフレームでは、ステアリングヘッドを従来型に比べて0.5度下げて6mm後方に移動させることで、コーナリングの安定性と、高速加速時の接地感を向上させた。従来型に比べて2度増えて35度となったステアリングアングルもそれを支えている。またエンジン搭載位置も微調整された。スイングアームとのよりダイレクトな接続ポイントを維持するため、上方に3度回転している。これにより、ジャンプ時に最も効果的な重量配分が可能になった。

さらに、サスペンションもアップデートを受けた。新型KTM 85 SX は、フルサイズのモトクロス シリーズに見られる最新のテクノロジーを反映した、まったく新しいフルアジャスタブル機能を備えたWP製XACTモノショックを採用している。PDS形式でスイングアームに直接リンクされたWP製XACTモノショックは、従来型とは取り付け位置が異なるため、短いスプリングとストロークを備えたよりコンパクトな設計となった。

これにより、大きなジャンプや荒れたコースでのライダーへのフィードバックと安定性が向上した。注目すべき変更点は、サスペンショントラベルが従来型の305mmから289mmに短縮されたこと。これにより、接地感、トラクションと全体的なハンドリングが向上し、リアショックのリバウンドとコンプレッションのコントロールが飛躍的に高まった。

そしてフロントには、レースで実証されている軽量の43mmWP製XACT倒立AERフォークを採用している。MY2025では、空気圧が以前の 5.0barから4.8 barに調整され、よりスムーズなライディングとサスペンションの最適化を図った。

またパフォーマンス向上に向けてアップデートされたエンジンは、低中回転域でのパワーアップと、トルク増加を実現した。これは、新しいシリンダーヘッドとスパークプラグ、イグニッション、エキゾースト、シフトドラムの採用、およびキャブレターセッティングの最適化によって達成された。

さらに次世代型KTM 85 SXの変更は、外観全体にも及び、フルサイズのKTM SXシリーズを手本とした、よりスリムなボディワークが採用されている。この新しい外観は機能的でもあり、ヤングライダーがスタンディングする際にブーツとのコンタクト性を高めるという効果もある。そして、新型フットペグ、大型のラジエーター、改良されたトリプルクランプも主な変更点の1つとなる。

MY2025 KTM 85 SXは、KTMのミニモトクロッサーへの真摯な取り組みを示す1つの例であり、スーパークロスレベルと変わらないエネルギーと情熱が草の根レースの発展にも注がれている。

■KTM 85 SX 19/16

【メーカー希望小売価格】
907,000円(税込)
発売予定時期:2024年8月

【主要諸元】
エンジン型式:水冷2ストローク単気筒
総排気量:84.9cc
始動方式:キックスターター式
変速機:6速
燃料供給方式:Keihin製 PWK 28
サスペンションF:WP製 XACT 倒立フォーク Φ43mm
サスペンションR:WP製 XACT PDS モノショック
タイヤF / R:70/100-19” / 90/100-16”
車輌重量:約69kg(燃料除く)

※競技専用車輌
※主要諸元の値はEU/US仕様のもの

関連情報:https://www.ktm.com/ja-jp.html

構成/土屋嘉久

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