コンタクトレンズを使っている方の中には、今のコンタクトで見え方が問題ない場合、特に購入方法、使っているレンズ、使用法などをずっと続けている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、意外とそのことで、損をしていることもあるようです。
そこで、長年のコンタクトユーザーが意外と知らないことを、コンタクトレンズE Cサイト「レンズアップル」を運営する、株式会社パレンテの吉田忠史さんの著書「いつも使っているコンタクトレンズのことを、あなたはほとんど知らないかもしれない あなたの大切な目を守る40の方法」から一部を抜粋して、コンタクトを買うときに知っておきたい情報を紹介します。
コンタクトを買う時、処方箋は必須?
まず、1点目、コンタクトの在庫が切れたとき、あなたは、どうしているでしょうか。コンタクトを買うために眼科で視力検査をすると、処方箋(装用指示書)をもらいますよね。初めての方は、眼科や提携のコンタクトショップでその処方箋を提出して、コンタクトを買うことが多いと思います。眼科が混んでいるなどすると、なかなか時間を取られて億劫だと感じている方も少なくないのではないでしょうか。
この処方箋をもらう作業、コンタクトがなくなるたびにしないといけないと思っていませんか?それは、コンタクトは医薬品ではなく「高度管理医療機器」に分類されており、処方箋なしで購入しても法律上は問題ないのです。眼科でもらう処方箋とは「コンタクト装用指示書」のことで、コンタクトを購入するうえで必要な情報が記載されています。
処方箋のフォーマットや内容は眼科によって異なりますが、基本的には眼科でチェックした度数やベースカーブ、コンタクトの製品名とメーカー名、装用方法、発行日、医療機関名や医師名などが書かれています。
2回目以降は初めて買ったコンタクトで違和感もなく見え方も問題なければ、これらの情報をもとに買うことができます。 処方箋を提出する必要もありません。たまに、処方箋なしでは購入できない店舗などがありますが、これはあくまでそこの店舗や、提携しているコンタクトメーカーの方針によるものなんです。
ただし、気を付けてほしいことが2点ほどあります。まず、1点目は、「別に検査しなくても、メガネと同じ度数でつくればいいや」と、安易に考えないでほしいということです。コンタクトとメガネでは、そもそも目とレンズの距離が違いますよね。コンタクトは目の上に直接のせるので、ほぼ距離がありません。メガネは目からレンズまで10~15mm程度離れています。
この距離の違いで同じ度数では、見え方に差が出てしまいます。一般的にコンタクトの度数はメガネよりも0・25~1・00Dほど弱くなります。コンタクトはメガネと同じ度数でいい?ですから、たとえ自分の度数を知っているメガネユーザーでも、コンタクトをつくるときには改めて視力検査が必要です。
コンタクトによる目のトラブルをいち早く発見するには?
もう1つ、処方箋がいらないのはあくまでも目に問題がないときの場合です。目にトラブルがあるかないかは、次の「装着前の目の20秒チェック」などを毎日行うことで発見できます。
《装着前の目の20秒チェック》
・乾燥していないか(10秒間、まばたきせずに目が開けられるか)
・目ヤニが出すぎていないか
・かゆみはないか
・充血していないか
・コンタクトをつけたときにゴロゴロしていないか
1つでも、当てはまる場合は、必ず眼科に行って診てもらいましょう。コンタクトの材質や保存液へのアレルギーなど、個々の体質によって合わないコンタクトもあります。何日か装着することでわかる場合もあります。コンタクトのつけ心地もよく、見えやすいようでしたら、次回からは処方箋は必要ありません。
しかし、眼病は自分では気づかない場合もあります。そのため、目の安全を守るためにも、季節に1回など、できる範囲で大丈夫ですので、定期的に眼科で検診を受けておくと安心です。