年12万円の配当金を得るための目安資金
年12万円の配当金を得るための目安資金は300万-400万円ほどが必要です。
もちろん米国株などの場合、為替動向に左右されるので確実ではありませんが、現在の市況であればこの辺りの資金が必要となるでしょう。
この金額を多いと思うのか、少ないと思うのかは個人差がありますが、肝心なことは株を一括で購入するのではなく「長期保有と分散投資」の継続が前提になるので、コツコツ毎月投資をすることができれば、到達することも可能な金額ではないでしょうか。
高配当株の目安となる配当性向とは
高配当株を選ぶ際に重要な指標の一つに「配当性向」があります。
配当性向とは企業が得た純利益のうち、どれくらいの割合を株主に配当として支払っているかを示すものです。この指標を使って、企業の配当方針や財務状況を評価することができます。
『配当性向の計算式 配当性向(%)=配当金総額÷純利益×100』
例えば、企業の純利益が1億円で配当金総額が3,000万円である場合、配当性向は30%となります。これに対して、純利益が1億5,000万円で配当金総額が1,500万円であれば、配当性向は10%です。配当がない場合、当然ながら配当性向は0%になります。
一般的には、配当性向の適正範囲は30%前後とされています。この範囲を超える場合、高配当株と見なされることが多いです。しかし配当性向が高すぎると、企業の内部留保が減少し、財務の健全性に影響を与える可能性があるため、注意が必要です。
とにかく業種を分散しよう
高配当株だからといって、同じ業種の銘柄ばかりを購入するのはオススメしません。
なぜなら、その業界にとって不利な状況がやってくると暴落に見舞われるリスクがあるからです。
食料品、小売、エネルギー、ヘルスケア、電気やガスなどのインフラ事業など、毎日の暮らしの必需品をベースに分散投資をすることで、度々やってくる好不況の波を乗り越えていけるはずです。
新NISAの活用と証券会社選び
高配当株投資をするにあたり、今年から始まった新NISAを活用しましょう。非課税枠を最大限に活かすことで、配当所得に対する税負担を軽減し、実質的な利回りを向上させることができます。
また証券会社はネット証券大手の2社、SBI証券と楽天証券のどちらかで良いでしょう。
日頃使っているクレジットカードなど、どちらが自分の生活に身近なのかも判断基準になります。
おわりに
今回は「年12万円の配当金」を得るための心構えについて解説しました。
具体的な銘柄については、日本株や米国株の大型高配当株や連続増配株がオススメですが、その紹介は「日米高配当株シリーズ」として、次回以降、じっくり解説できればと思います。
文/鈴木林太郎