「年12万円の配当金」の心構え
投資をしている方なら1度は想像したことのある夢の配当生活。
とはいえ実現させるためには莫大な資金が必要であり、非現実的だと考える方も多いでしょう。
では年12万円の配当金であればどうでしょう?今の収入に月1万円が加わるとしたら、あなたはどう思うでしょうか?躊躇していたサブスクサービスや飲食代など、ちょっとしたプチ贅沢に使えるかもしれません。
もちろん年齢や収入によって1万円の価値は千差万別ですが、仮に将来的な配当金を年100万円以上を目標とした時、最初のステップが年12万円とも言われています。
もちろん大きな配当金を目指さなくても、年12万の配当金は現実的に実現可能な数字です。
そこで今回は配当生活を目指すシンプルな投資方法について解説していきます。
チャートはほとんど見ない長期高配当投資
長期運用という観点から考えた場合、最も適した資産形成の方法は株式投資です。
なぜなら少額で異なる業種に分散投資することが可能であり、現金が必要な場合もすぐに売却することが出来るからです。
ここで重要なことは、株式を中心に配当生活をするためには「より安全な高配当株を選ぶ」ことです。この場合、日本株でも米国株でも業績が安定している大型株を買うのが定石であり、次世代産業を担うことが期待されるテック関連株など、当たれば大きい一攫千金を狙うような投資とは種類が異なります。
また長期保有を前提とするならば中小型株よりも大型株の方がリスクは低くなります。
具体的には下記3つのポイントに全て該当するような銘柄が長期高配当投資向きといえるでしょう。
・時間をかけて確実に成長している企業
・景気に左右されにくいビジネスモデルを持つ企業
・誰もが知っているポピュラーな企業
つまり長期高配当投資を前提とするならば、派手さや華やかさではなく、確実さを求める投資方法を選択することが重要です。
長期高配当投資向きの性格
人によって趣味趣向が異なるように、株式投資においても同じように向き不向きがあります。
例えば、最新のガジェットやテクノロジーが好きな方、車が好きな方、音楽が好きな方、ファッションが好きな方にとって、最も旬なプロダクトやブランド、サービスが手に取るようにわかるものです。この場合、その銘柄に投資をして長期保有をすれば、大きな利益が得られる可能性があります。例えば20年前のアップル、10年前のテスラ、5年前のエヌビディアなどが該当するでしょう。
こうした華やかにみえる世界とは異なるのが長期高配当投資の特徴です。
そもそも配当を多く出す会社はビジネスモデルが成熟しています。いいかえれば成長企業ではありません。その代わり安定した需要があり、多くの配当を出すことで投資家の人気を集めています。
そのため、高配当投資向きの性格とは株価の下落による含み損をあまり気にしない人が向いています。むしろ株価の下落によって安く買い増しすることができたと考え、株数を増やすことで配当金が増えることを喜ぶ投資、これが配当生活へ近づくことでもあります。
つまり、株価の大きな上昇などをほとんど期待しない投資ということになります。
これをコツコツできる方が夢の配当生活を手に入れられる確率を高めるのです。
とはいえ、筆者自身の投資でいえば、最新のテクノロジーも好きでありながら配当金も得たいという欲張りな願望を持っています。こうした方は意外と多いのではないでしょうか。
配当金を得て、好きな銘柄の購入することも可能であり、なおかつ定期収入になるからです。
筆者と似たような考えの投資家にとって「年12万円の配当金」はファーストステップとして良い目安となると思います。なぜなら配当を目的とした投資が好きかどうかを見極めるのに現実的な数字でもあるからです。
仮に高配当投資が向いていない場合は売却しても良いし、そのままキープを続けて他の投資をすることも可能です。また高配当投資が向いていると感じれば、さらに買い増しを続けていくことができます。