ただのスープとは言わせない！ラーメンから〝麺〟を抜いた新感覚スープ「NOMEN」はなぜ生まれたか

短期間での商品化は長年の経験値から

最初に発売された3フレーバー。左から「地鶏風しお」「あごだし醤油」「博多とんこつ」

社内一同は驚きつつも、奮い立つ。

社長発案から3か月目、2023年11月に3フレーバーを発売。通常、新商品の開発には半年ほどかけるそうだが、『NOMEN』はそれよりも短期間で味を決定。2024年7月には、さらに2フレーバーを発売した。

「異例のスピードでしたが、筋金入りのラーメンスープメーカーだからこそ、豊富な経験値で商品化できたと思います。

そもそもラーメンスープと〝ラーメンメンヌキスープダケ〟は別物なんです。インスタントラーメンの付属スープだけお湯に溶いたものとは異なります。ラーメンは、麺のデンプン、油脂、野菜の水分、かやくの香りなど、いろんな要素がスープに溶け込んでいます」

湯を規定量130ml注いだ様子。脂も浮いて、これはまさしくラーメンスープ！

「そういう要素を一切〝ヌキ〟にして、ラーメンスープのみで純粋においしいものがいい。そして、食べたいけれどガマンしている人たちにこそ、ラーメンを食べたのと同じような満足感を味わっていただきたいというのが、須田の考えです。

だから、塩味、旨み、油脂、飲み干した後の余韻など、スープの設計にこだわりました」