【AJの読み】主婦の声から生まれた「家事をラクにする家」
各社のモデルハウスが並ぶ住宅展示場に足を運ぶと、インテリア雑誌に出ているようなスタイリッシュな空間として演出されているものが多い。確かにおしゃれで「こんな家に住んだら素敵だろうな」という気持ちにさせてくれるが、実際にそこで生活する日々を想像しにくい部分もある。
「ベルメゾンデイズハウス」のモデルルームを見て最初に感じたのが、ここで生活する姿を想像できるということ。
玄関から居間に上がる入口は2つあり、メインエントランスと勝手口が1つの土間でつながっている。玄関は買い物の荷物やバッグを置いたり、着ていた上着を脱いだりする場所でもあることから、勝手口近くに収納スペースを設置。帰宅時の動線に収納を設けることで、上着やバッグなど家族それぞれが自分たちでしまえる工夫が。買い物から帰ってきたときも、スムーズにキッチンに運べる動線も確保している。
エンドユーザーの声を一番実感できるのはキッチン周り。シンク部分に引き出しを設置して、細かなものの収納が可能に。シンク下にはスライド式のラックがあってふきんやタオルが掛けられる。
ラックの下には水切りができる場所を確保し、食洗機に入らない鍋などの大きなものを一時的に置くことができる。オープンキッチンは食器や道具がごちゃごちゃと置かれがちだが、スライド式で隠すことができるので、見た目がすっきりとなる。
ベルメゾンハウスの開発では、「烏野建築設計室」の烏野良子氏がアドバイザーとして参画。「暮らしの変化に対応する」「自然を感じられる」「家族みんなで家事をする」の3つのコンセプトを体現するにあたりアドバイスを行った。
「特色としては、ベルメゾンの主なユーザー層である女性視点での細かな配慮にこだわりました。おしゃれなだけではなくて、もうひとつ生活に踏み込んだ工夫を家づくりに反映出来たらと思い、日々の生活に活かせる配置や機能性などアドバイスさせていただきました。
1階の階段下にスタディスペース、2階踊り場にフリースペースがありますが、お母さんがお料理しながらお子さんの勉強している様子を見ることができますし、親がリモートで仕事をしているときにも、近くに親がいると子どもも安心感があります。
家族のだれかが部屋にこもりきりにならない、孤立することがない、家族の存在をいつも感じることができる家にしたいと、縦組みの2階建て住宅ですが、マンションのような一体感がある空間設計になっています」(烏野氏)
主婦の声から生まれた「家事をラクにする家」の使いやすさは、モデルハウスを見学すれば実感できるはず。モデルハウスは千葉都市モノレール「みつわ台駅」から徒歩6分の場所にあるので、機会があればぜひ足を運んでほしい。
取材・文/阿部純子