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新NISA利用者の6割以上が「運用成績に対して不満あり」

2024.08.04

今年1月からスタートした新NISA。制度開始によって、日本人の投資や資産運用への意識はどれほど高まったのだろうか。また、新NISAを始めた人の運用成績の実態とは?

金融オンラインスクール「グローバルファイナンシャルスクール」はこのほど、全国20~60代の男女2,000名に「投資と新NISA」に関するアンケート調査を行い、その結果を発表した。

日本人の約10人に1人が新NISAをきっかけに投資を開始

老後2,000万円問題や「貯蓄から投資へ」と社会全体で投資への関心が高まって久しいが、今回の調査では日本人の43.8%が投資を経験していることがわかった。

その中でも特に個人投資家向けの優遇税制を拡充した新しいNISA(通称:新NISA)をきっかけに投資を開始した人が日本人の9.5%おり、投資人口の21.6%が新NISAをきっかけに投資を開始した新NISA参入層であることから投資が日本人にとってかなり身近になってきたことがわかった(図1)。

(図1)

新NISA参入層は男性のほうが57%と多く、年代順に比較すると20代が多い。また、都市部(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府)と地方で比較すると、都市部のほうが56%と多い結果になった(図2)。

(図2)

新NISA利用者の投資を始めたきっかけ第1位は「老後の資金を増やすため」

新NISA参入層の投資を始めたきっかけの第1位は「老後の資金を増やすため」と「貯蓄から投資へ」という世の中の流れが投資を始めるきっかけへ影響を与えていることがわかる。また、「目標とする金額を達成するため」という理由が多いことも投資をするきっかけへ影響を与えていることがわかる(図3)。

しかし、新NISA参入層と既存投資層を比較した際に、「国や自治体」「知人」「TV」「銀行/証券会社」など他人からの勧めで投資を開始した人の割合に約3倍の差が開いている(図4)。このことから、新NISAをきっかけに投資を開始した人には他の人の意見が強く影響していることがわかる。

(図3)

(図4)

新NISA参入層の約65%が新NISAの運用成績に対して不満がある

新NISA参入層の65.6%が現状の新NISAの運用成績に対して不満があると感じている。これは新NISA以前から投資をしていた既存投資層と比較をすると約37ポイントの差がある(図5)。

新NISAの運用成績に対してこれだけの意識差が生まれた要因は、新NISA参入層の中で半年~2年と短期間で利益が出ると想定している人の割合が多く、逆に10年以上を想定している人が少ないことがわかった(図6)。

新NISA利用者全体で比較したときに5年以上の長期で運用を想定している人ほど不満傾向が小さくなり、短期での運用を想定している人ほど不満傾向が高くなる(図7)。

(図5)

(図6)

(図7)

投資先を選定する基準を比較した際に、新NISA参入層は「SNS/投資家のブログ/知人」など他人からの薦めに依存する他責的投資傾向がある

新NISAの投資先をどのように決めているかという質問に対して、新NISA以前から投資を行っていた人は、自分自身で集めた情報を比較して自分の責任内で投資を行なっている人が46.7%と一番多い。

しかし、新NISAをきっかけに投資を始めた人とそれ以前から投資を行っている人を比較すると、新NISAをきっかけに投資を始めた人は「SNSで注目されていた」「SNSを通じてインフルエンサーから薦められる」「投資家のブログで取り上げていた」「身近な知人・友人から薦められた」と他人からの薦めで投資先を決定し、自分自身で集めた情報を比較する数値が低いといった他責的投資傾向が強いことがわかった(図8)。

(図8)

また、新NISAを利用している人の投資先の選定基準と不満傾向を比較したときに、他責的に投資先を選定している人の中でも「投資家のブログで取り上げていた」「SNSを通じてインフルエンサーから薦められる」といった理由で投資先を選定している人は不満傾向が強いことがわかる(図9)。

(図9)

新NISA利用者の9割以上が金融教育を必要だと感じており、新NISAを利用していない人よりも投資に関する勉強をしている傾向がある

新NISAを利用している人の94%が金融教育を必要だと感じている。また、投資に関する勉強をしている人の割合を新NISAを利用している人とそれ以外の人で比較すると、20ポイント以上の差をつけて新NISAを利用している人は投資に関する勉強をしていることがわかった(図10/11)。

このことから新NISAを利用している人全体を見たときに、勉強をしながら資産形成を自らの責任の中で行なっていく人が多い傾向にあることが読み取れる。

(図10)

(図11)

投資に関する勉強をする傾向のある新NISA利用者の中でも、新NISA参入層は39.7%しか投資に関する勉強をしていない

新NISAの利用者はそのほかの投資経験者と比較しても、投資に関する勉強を行っている傾向が強い。

しかし、新NISA参入層の中で39.7%とそれ以前から新NISAを利用している既存投資層と比較しても投資に関する勉強をしている人が少ない傾向がある(図12)。新NISAの運用が開始されてからまだ半年しか経過していないことから、これからその割合が増えていく可能性がある。

新NISA 参入層へ「投資に関する金融知識への自信」について質問をすると約60%の人が自信ありと回答した(図13)。これは、投資に関する勉強を多くしている、新NISAを利用している既存投資層と比較しても多い結果となる。

しかし、新NISA参入層はまだあまり勉強する時間を確保できていないことから「投資先の選定基準」で挙げられていた他人からの薦めをそのまま投資に関する知識への自信と感じてしまっている可能性がある。

(図12)

(図13)

<調査概要>
調査方法: インターネット調査
調査期間: 2024/06/07(金)~2024/06/10(月)
調査対象: 全国の20代~60代の男女
地域: 全国(都市:都市部:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府/地方:上記以外)
有効回答: 2,000名(性年代、男女、都市部/地方で均等割付け)

出典:グローバルファイナンシャルスクール

構成/こじへい

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