DIME MAGAZINE
ゴン川野のPC Audio Lab「ポタフェス2024夏 秋葉原」
暑い夏をヒートアップさせる製品たち
今年もイヤホン&ヘッドホンファンを熱くさせる製品がベルサール秋葉原に集合した。7月13日と14日に「ポタフェス」が「e☆イヤホン」によって開催されたのだ。30枚の画像を使って新製品を中心にホットな音をレポートしていこう。
ハイコスパで高解像度の「DX180」
今回、私の注目のDAPはiBasso Audio「DX180」である。シーラスロジックのCS43131を4基搭載、FPGAを使って各DACを1クロックずらして動作させるディレイパラレルを行う。このFIR 2Xモードによって歪みを大幅に低減して、解像度を向上できるという。比較して聞いてみるとFIR 2Xモードの方が倍音の響きが豊かになった感じになる。解像度は高く高域はややクールで、中低域は厚みがありスピード感もある。これで実勢価格約7万8000円はハイコスパでお買い得だ。ボリュームノブの動きが軽めであそびが多いのが残念。
iBasso Audio「DX180」は重さ206gでサイズも大きすぎない
アナログFIRフィルターの切り替えにより2基のDACを独立して制御できる
操作部は右側に集約され、左側にはなにもないUIを採用
裏面はシンプルでボリュームノブを交換するためのパネルとネジが見える
ONIX初のDAP「XM5」は作りにもこだわる本格派
ONIXから初登場した「Overture XM5」は高級感あふれる作りのボディが特徴、フロントパネルには物理ボタンが4個も並ぶ。重量は275.6gとズシリと重い。DACにはESSのフラッグシップモデルES9039SPROを採用する。ヘッドホンアンプにはTPA6120A2を2基使い、バランス出力にも対応。トップにはMicroSDスロットがあり、楽曲データはここに保存する方式だ。音色はウォームで中低域に厚みがあるピラミッドバランス、解像度は高く細かい音も再現される。音場も広くバランス接続のメリットを実感できた。実勢価格約13万円はモノとしての満足度も考えれば決して高い買い物ではないだろう。
正面に物理ボタンがあり操作しやすい。サイズは小さいがズシリと重い
端子とボリュームノブは同社らしいデザインで金色に輝く
専用レーザーケースは別売で7920円
ACTIVO「P1」は本体、軽く柔らかい音
ハインドDAPで知られるAstell&KernのカジュアルブランドがACTIVOである。今まではユニークな製品が目立ったが、今回の「P1」は正統派で、重さ約155gの軽量ボディにES9219Qを2基搭載してバランス接続にも対応する。またUSB/DAC機能もあり、実勢価格約7万円と手が出しやすい価格帯だ。アルミと樹脂性のボディからは思いがけずウォームで中域に厚みのある音が出てきた。ボーカルはなめらかで聴き疲れしない音に仕上げられていた。軽いので通勤通学にも使いやすい。
起動はAndroid画面からにになり、アプリのインストールにも対応
裏面は白とシルバーでスッキリまとめられている
サイドには電源と再生ボタンが、逆サイドには音量ボタンがある
シングルエンドとφ4.4mmのバランス出力に対応
HiBy「R4」は4万5800円で重低音が充実
U5万円で登場したのがHiBy「R4」である。何と4基のES9018C2Mを搭載、これをクラスAアンプで増幅している。バランス出力対応、ストリーミング対応、BluetoothはLDACとaptX HDをサポート。重量は231gと意外に重い、サイバーパンクを意識したデザインは斬新で好き嫌いが分かれそうだ。高域は柔らかくボーカルが心地よい。低域は量感があって厚みのある音だ。解像度を際立たせるタイプではなく、音に厚みがあるが、音場がやや平面的で奥行きに欠けるのが残念だ。
ボディは厚みがあってエッジが立った角張ったデザイン
背面は鮮やかな色が使わている。ブラック、シルバー、グリーン、オレンジの4色がある
サイドはサンドブラスト仕上げで4個のボタンが並ぶ
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