ミスをした場合の注意やフォローの言いかえ言葉
仕事上、誰もが経験するミスや失敗。どうしても相手を責めてしまいがちだが、相手を小馬鹿にしているような言い方をすると、人間関係にヒビがはいることも。つみきちさんの考えるNG言葉とその上手な言いかえを教えてもらおう。
NG:そんなこともわからないの?
GOOD:これ、ややこしいよね
理由:自分も知らなかったけれど、正しい方法を知ることができたという事実を伝えることで、親しみが増して、相手を傷つけずにミスを伝えることができる。
NG:これ、間違っていますよ
GOOD:ここの修正をお願いします
落し穴にハマっちゃったね
大変僭越ながら、疑問点を記入しております
理由:間違いは修正に変えて伝えることでやって欲しいことに目を向けさせることができる。また、相手を責めずに「落し穴があった」とフォローすれば、傷つかない。さらに「間違い」を指摘するのではなく「疑問点」を伝えるのであれば、相手は快く修正してくれるはず。
NG:全然ダメ
GOOD:ここを直せば良くなりそう
理由:印象として「ダメ」という言葉は相手の気持ちに残りやすく、傷つける可能性があるのでNG。どうすればよい方向に行くのかを伝えることが大切。同じように否定ではなく具体的なアドバイスに言い換える方が良い言葉として、
NG:こんなこと言いたくないんだけど
GOOD:気になっているから伝えておくね
NG:こうやってよ
GOOD:こうすると効率がよくなるよ
NG:やり直して
GOOD:さらに良くするにはどうしたらいいと思う?
理由:相手に考えるように促す言いかえはいろいろなシーンで使えそう。相手に期待してさらに良くするために一緒に考えると言うスタンスで、相手の気持ちに寄り添うことができる。さらにつみきちさんが教えてくれた言いかえ事例は、
NG:それぐらい自分で考えなよ
GOOD:ここで考えると成長できるから一人で考えてみない?
NG:なんだかビミョーなんだよね
GOOD:欲を言えばもうひと工夫できそう
他にも「あなたのためを思って言っている」というような、ずるい言葉を使わないとか、極端語を使って「みんなそう思っているよ」などの言い方は控えるなど、具体事例がたくさん掲載されている新刊書。今まで平気で使っていた言葉こそが、問題だったのだと気づかせてくれるはず。
つみきち(筒 美由紀)さん
一般社団法人好かれる言いかえラボ代表理事
セミナー講師、司会者、元ラジオパーソナリティ
大阪府出身。大学卒業後から現在に至るまで、司会者として様々な企業や自治体の式典、イベントMC等を務め、ラジオでは特番や複数の番組のメインパーソナリティを務めた。聴き手・読み手が心地よく、親近感や前向きな印象を感じられる「言いかえ」を10年以上にわたり研究。集めた「言いかえ」をInstagramで投稿すると、アカウント開設から10ヵ月で10万人超がフォローし、1年9か月間の総閲覧数が、約1億PV。2023年には「フォローしたくなるインフルエンサーアワード」で最優秀賞を受賞。フォロワーからの要望を受けて執筆した電子書籍『なぜか好かれる人のヒミツの言いかえ』は、Amazonランキングの5部門で1位を獲得。
現在は司会業に加え、企業研修やママさん向けの言いかえセミナー、高校生らを対象としたキャリアを考える講演会・ワークショップ、Instagram運営のオンラインスクール、夢の実現・目標達成のための継続・習慣化講座で講師を務める等、活動の場を広げている。
文/柿川鮎子