下駄や草履が履かれていた江戸時代は、家に帰るとまず足を洗う習慣があった。時代劇などで見たことがある人も多いと思うが、帰宅時に足を洗わなくなった現代人の足は清潔なのだろうか。
グラフィコは、足用石けんを展開する「フットメジ」ブランドにおける「フットメジ 足ケアラボ」の調査の一環として、「足の裏 VS 便座の裏」の汚れ比較実験を実施。
本実験では、朝から靴を履き続けた30代~50代の会社員男女11名と、7日間未掃除の一般家庭10軒のトイレを対象に実施し、それぞれ足の裏・足指の間と便座の裏の汚れ*を計測、比較したので、結果をお伝えしよう。
*菌の餌となる汚れ(ATP+ADP+AMP)
帰宅後の足の裏の汚れ は 便座の裏 と比べて5.9倍、足の指の間は29.5倍汚い
足の裏、足指の間ともに「日中靴を履いていた足は7日間未掃除のトイレより汚れている」という結果に。足の裏は便座の裏の5.9倍、足指の間は29.5倍のスコアとなった。
また、足の裏と足指の間の汚れを比べてみると、同じ足にも関わらず足指の間は5倍のスコアとなり、足指の間は足の裏よりもさらに汚れがたまりやすいことが判明。
さらに男女別でみてみると、男性の足の裏の汚れは女性よりも低いスコアであったにもかかわらず、足指の間の汚れは女性の2.4倍に。男性には指の間の細かいところまで洗えていない傾向がある可能性もうかがえた。
■皮膚科医 足育研究会代表 高山かおる先生コメント
足のにおいの原因はアカや雑菌です。雑菌によって足裏の汗やアカに含まれる成分が分解されることで、独特のにおいが発生します。
これからの季節は、気温・湿度があがり足はさらに蒸れやすくなります。特に今回の実験結果のとおり、足指の間は構造上汚れがたまりやすく雑菌の付着も増えがちで、においの発生源になりがちです。
足のにおいや汚れ対策の基本は、洗浄剤で足先まできちんと洗うこと、余分な角質をおとし、角質を整えるクリームをぬること。
汚れがたまりやすい指間や爪の周りは、ブラシなどを用いて泡で汚れをかき出すようにすると効果的です。
汚れ比較実験について
30~50代会社員の男女合計11名を対象とした、会社勤務後の足の裏・足指間より採取した汚れと、7日間未掃除の一般家庭10軒の便座裏より採取した汚れのATPふきとり検査を実施。
実験詳細
足
・対象者:30代~50代の会社員11名(足の裏:11名、足指の間:11名)
・汚れ採取箇所:足の裏、足指の間
・採取方法:朝から靴を履き続けた足について、18:00~19:00の間に汚れを採取し測定
・測定時期:2023年3月
トイレ
・対象物:7日間未掃除の一般家庭10軒の便座裏の汚れを採取し測定
・汚れ測定場所:便座裏
・採取方法:25cm²あたりの汚れを採取し測定
・測定時期:2023年3月/2024年4月~5月
関連情報
https://www.foot-medi.jp/
構成/Ara