推しのイベント当日限定オリジナルデザイン缶が買える「TAG LIVE LABEL」は、約150店舗(2024年6月時点)で導入され、注目を集めている。プロジェクトの開発担当者に、サービスへの熱い思いを聞いた。
『TAG LIVE LABEL』とは?
企業の公式コンテンツデザインが入ったオリジナルのラベル缶をその場で作成・販売できる法人向けサービス。2023年4月から開始し、ライブイベントを中心に浸透中。飲んだ後はラベルがきれいに剥がれて保存できるところもファンや企業から好評だ。
ファンの熱気を投影することで感動体験を共にする商品に
『TAG LIVE LABEL』ヒットの裏側には、前身となる2つの事業から得た着想があったそうだが、担当開発・高橋大樹さんは、当初はビジネスパーソン向けを想定していた。
「スタート時に始めた取り組み『TOUCH-AND-GO COFFEE』(直営のフルカスタマイズコーヒースタンド。現在は終了)などで、推し活のカスタマイズ需要を発見したのですが、むしろ中身をカスタマイズするよりも〝自分の推しを投影したい〟というニーズや、体験を共にできる商品を望んでいることに着眼しました。そこで、その日、その場所だけの特別な1本をファンに届けたいという思いで、企業が簡単にラベルをカスタマイズできる『TAG LIVE LABEL』に至ったのです」(高橋さん)
「TAG LIVE LABEL」はイベント会場や映画館で話題となり、SNSでも話題に。それを見た人も「私もほしい」と購買意欲をかき立てられる好循環となった。
「ファンの皆さんがうれしそうに購入する姿を見て、推し活に対する〝熱〟を共有できる商品になっていると実感しています」(高橋さん)
今後、推し活を牽引するサービスとして広がっていきそうだ。
ラベルを剥がせば推しのステッカーに!
吉本興業の導入事例
昨年は、吉本興業が導入し『ルミネ the よしもと限定ラベルドリンク』が発売された。千鳥や南海キャンディーズ、COWCOWなどお馴染みのよしもと芸人たちのイラストデザイン全19種類という豊富なラインアップが大好評に。
サントリー食品インターナショナル
イノベーション開発事業部 課長
高橋大樹さん
1987年生まれ。2010年にサントリーに入社。2018年にイノベーション開発部へ参画し、「TAG LIVE LABEL」をはじめとした複数のプロジェクトを担当している。
取材・文/齋藤めぐみ 撮影(人物)/佐々木和隆
©Bandai Namco Entertainment Inc. 電音部™
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