アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)議長など各国中央銀行の要人らが出席
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2024年8月の注目イベントとして、ネットや各種経済ニュースで見かける機会が増えてきた「ジャクソンホール会議」。
このジャクソンホール会議(ジャクソンホール経済シンポジウム)とは、アメリカのカンザスシティー連邦準備銀行がアメリカ西部ワイオミング州のジャクソンホールで、毎年夏に開く金融・経済シンポジウムのこと。1978年から始まり、1982年よりジャクソンホールでの開催となった。
アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)議長など各国中央銀行の要人や経済学者らが出席することに加え、彼らが金融政策に関する〝匂わせ発言〟をすることからも注目が集まっている。
2024年も開催までひと月を切ったところで、三井住友DSアセットマネジメント チーフリサーチストラテジスト・石井康之氏から関連リポートが届いたので、概要をお伝えする。
■パウエルFRB議長による講演は金融政策に関する重要な手がかりとして注目
2024年8月22日~24日に開催される経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が、この夏最大の注目材料として、早くも話題となっている。
「ジャクソンホール会議」は、毎年カンザスシティ連邦準備銀行が主催し、世界各国の中央銀行総裁や財務大臣、学者、金融市場関係者が参加して、経済政策について議論する重要なイベント。
特に、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による講演は、FRBの金融政策の方向性に関する重要な手がかりとなるため、金融市場から非常に注目されている。
パウエル議長は、7月9日の議会証言で米国経済は「もはや過熱していない」と述べ、FRBが利下げを探る局面に入ったことを示唆した。
こうしたなか、経済指標などのデータがさらに確認できる8月下旬開催の「ジャクソンホール会議」は、9月利下げの行方を左右する焦点となりそうだ。
日本では、15日に4-6月期の実質GDPが公表される。1-3月期の実質GDPは前期比年率▲2.9%と、品質不正問題による自動車の生産停止などから大きく下振れしたが、4-6月期はプラス転換が見込まれる。
日銀の追加利上げを見通す上で、特に前期比のマイナスが続く個人消費の動向が注目される。
構成/清水眞希