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Ansysが電気自動車の航続距離を向上させてバッテリーの充電時間を改善するConceptEVを発表

2024.07.28

Ansysは、2024年06月20日、同社初のSaaS型クラウドネイティブ製品であるAnsys ConceptEVの提供を発表した。このソリューションにより、コンポーネントエンジニアとシステムエンジニアは、モデルベースのアプローチを通じてEVパワートレインのコンセプト設計に共同で取り組むことができるようになる。これにより、EVの航続距離とバッテリの充電時間の改善、開発コストの削減、市場投入までの時間の短縮に向けた設計の早期決定が容易になるとしている。

WLTPドライブサイクルにおけるデュアルモータEVパワートレインのパフォーマンスをシミュレーションし、予測される航続距離とエネルギー効率を示す

ConceptEVはEVパワートレイン開発を最適化し航続距離とバッテリの充電時間を改善

電気自動車のパワートレインは、バッテリ、インバータ、モータ、トランスミッションなどの中核機能部品で構成される複雑なシステム。最も効率的なパワートレインを開発するには、コンポーネントを個別にではなく、システムの一部として設計および最適化する必要がある。EVの航続距離と効率を向上させながらコストを削減するには、システムレベルの設計アプローチが極めて重要となる。

このConceptEVは、コンポーネント設計をシステムレベルの要件にリンクさせることができる、他に類を見ないアクセシブルなソリューションとなる。仕様およびコンポーネントの設計変更は簡単に実行でき、トレーサビリティも確保されているため、最適なパワートレイン設計のためにシステムのトレードオフを迅速に評価し、定量化することができる。モデルベースのアプローチにより、要件に対するシステム全体の迅速な解析が容易になり、エラーが減少し、時間とコストが節約され、開発プロセスの早い段階でよりスマートな意思決定が可能となる。

FluxSys LtdのTechnical DirectorであるJohn Reeve氏は、次のように述べている。

「Ansys ConceptEVは、電動パワートレイン業界にとって重要な進歩を約束します。個々のサブシステムではなく、パワートレイン全体の最適化に注力することで、生産性が向上し、イノベーションが加速します。ConceptEVは、親しみやすく、コラボレーションが可能で、スケーラブルであり、高性能なEVパワートレインシステムに対する需要の高まりに対応するのに役立ちます」

AnsysのSenior Vice President of ProductsであるShane Emswiler氏は、以下のように語っている。

「ConceptEVは従来のEVパワートレインのワークフローを覆し、お客様がよりロバストでデータ主導の結果を追求できるようにします。このソリューションは、イノベーションを促進するためのコラボレーションと知識の共有を促進するオープンな環境で、部門を超えたチームを結集します。パワートレインは車両性能の心臓部であるため、その設計を最適化し、軽量化、耐久性、コスト効率を高めるための適切なツールを持つことは非常に重要です」

関連情報:https://www.ansys.com/ja-jp

構成/土屋嘉久

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