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無観客開催だった東京オリンピックの施設は今、どうなっているのか?

2024.07.26

有明アーバンスポーツパーク(東京都江東区)

■4月に先行オープン。10月からはカフェやレストラン併設の憩いの場に

有明テニスの森駅から見える有明アーバンスポーツパーク(筆者撮影)

 続いて足を伸ばしたのが有明地区。テニス会場だった「有明テニスの森」、バレーボール会場だった「有明アリーナ」、体操競技に使われた有明体操場の後利用として整備された「有明GYM-EX」など、複数の東京五輪関連施設があるエリアだ。

 そこに今年4月から一部先行オープンしたのが有明アーバンスポーツパーク。東京五輪の時はスケートボード、自転車BMXレーシング、BMXフリースタイルなどの会場となっており、スケートボード男子アストリートで堀米雄斗(三井住友DSアセットマネジメント)、女子ストリートで西矢椛(サンリオ)がそれぞれ金メダルを獲得している。

 彼らの華々しいパフォーマンスを一目見ようと、3年前の五輪の際には、会場が遠目から眺められるゆりかもめ・有明テニスの森駅のホーム、有明北橋に多くの人々が集結。このあたりは異様な雰囲気に包まれた。

有明北橋から見た東京五輪時の会場の様子(筆者撮影)

 当時使われた仮設施設はいったん解体され、東雲運河側のエリアで再整備が進み、4月27日から「大会レガシーゾーン(スケートボード施設)」と「ボルダリング棟」が先行オープン。7月25日までは土日祝日に予約制で使えるようになった。

 そして7月26日からは「3×3コート」も供用開始。利用時間も拡大し、7月26日~9月8日は金曜日以外の週6日の利用が可能となる。ただ、予約制は変わらない。

 さらに10月以降は、ゆりかもめの線路側に整備が進んでいる「多目的ゾーン」も含め、全ての施設が使えるようになる。そちらには屋外アスレチックやランニングスタジアム、カフェ、レストランなども入る予定で、気軽に立ち寄れる人々の憩いの場になるようだ。

スケートボード場(上)とボルダリング場(下)=筆者撮影

「夏休み期間に子供を連れていきたい」と考えるファミリー層が利用できるのは、上記の通り、現状ではスケートボード場とボルダリング場、3×3コートのみとなる。週末はある程度の混雑が予想されるだけに、予約を早めにしておくのがベターだ。

 もう1つ注意すべきなのが、買い物をする場所がないこと。10月のフルオープン後は飲食スペースができるため、そこで一休みできるが、現時点では自動販売機があるだけ。10分程度歩けば、一大ショッピングゾーンを備えた「有明ガーデン」があるが、猛暑の時期はそこまで歩くのも至難の業だ。

 スケートボードや3対3にトライするにしても、強烈な日差しを避ける場所も見当たらないため、暑熱対策は必須。そこは肝に銘じた方がいいだろう。

 夏場でなければ、東雲運河沿いのところは遊歩道になっていて、気持ちよくウォーキングやランニングができるだろう。天候に左右されるところはあるかもしれないが、「子供たちを環境のいいところで伸び伸びと遊ばせたい」「新たなスポーツにトライさせたい」と考える人には利用価値がありそうだ。

施設にある案内図(筆者撮影)

 ★ ★ ★

 東京五輪後の施設後利用は大きな課題。アクセス面で比較的恵まれた上記2つの施設は人々にとって使いやすいはず。こういうところから徐々に認知度を高め、人が賑わう場所にしていくことができれば理想的だ。パリ五輪が開幕するこのタイミングで、3年前の自国開催のスポーツの祭典を思い返してみるのもまた一興だ。

取材・文/元川悦子
長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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