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ナーフという言葉を見聞きしたことはあるだろうか。ナーフは主にオンラインゲームにおける弱体化のバランス調整を指し、現代では多くのゲームでナーフが実施されている。
本記事ではナーフの意味や使い方を解説する。ナーフの元ネタや実施する意義についても紹介するので、背景知識としてぜひチェックしてほしい。
ナーフとは
ナーフを見聞きしたことはあっても、いざ会話で使うとなるとうまく使えない方もいるだろう。まずは、ナーフの意味や元ネタを詳しく確認しよう。
■ナーフの意味
ナーフは、ゲームにおける弱体化のバランス調整を指す。
ゲームの運営側によるアップデートにより、過度に強力なキャラクターや武器、スキル等を対象に下方修正されることがある。ゲームのリリース後、魅力を最大限に引き出し、プレイ人口を減らさないために取られる措置だ。
■ナーフを使った例文
ナーフを使った例文には、以下が挙げられる。
【例文】
「お気に入りのキャラクターがナーフされてやる気がなくなった」
「あの武器は強すぎるから次のアップデートでナーフされるだろう」
「ナーフはコンテンツの人気を保つために欠かせないものだ」
■ナーフの元ネタ
ナーフは、アメリカ発のおもちゃの銃に由来する言葉。
「Nerf」という商品名で、スポンジ製の弾を撃ち出すおもちゃだ。あるゲーム内の実銃が弱体化された際、プレイヤーが「おもちゃの銃(Nerf)にされてしまった」と発言したのが由来とされている。
■デバフとの違い
ナーフと似た言葉に「デバフ」がある。英語で表記すると「debuff」。体を鍛える、金属を磨くといった意味を持つ「buff」に否定を意味する「de」をつけて「debuff」と表現されるようになった。
デバフも弱体化を意味する点ではナーフと同じだが、弱体化される期間に違いがある。
ナーフは、再び修正が入るまで半永久的に弱体化された状態を指すのに対し、デバフはゲーム内のスキルやアイテムによる一時的な弱体化を指す。
ナーフの対義語
ここでは、ナーフの対義語として使用できる言葉を紹介する。ゲームの世界では、日常生活ではあまり聞かない用語を用いることも多いが、大枠の意味だけでも知っておくと雑談などで役立つはずだ。
■アッパー調整
アッパー調整は運営側による強化のバランス調整を指す。英語でアッパーは英語で「upper」と表記し、上部の、上位のといった意味だ。これが転じて、アッパー調整は上方修正するという意味で使われるようになった。
長期的な調整を指す点がナーフと共通しており、対義語として使用しやすい表現だ。
■ビーフアップ
ビーフアップはゲームにおける上方修正を指す。英語では「beef up」と表記し、本来は組織や設備の強化・補強といった意味を持つ。
ビーフアップも持続的な強化を表すため、ナーフの対義語として使いやすいが、日本においては「アッパー調整」が多用される傾向にある。
メリットはある?ゲームでナーフが実施される理由
ナーフはゲームをつまらないものにしてしまうと思われがちだが、どんな効果があるのだろうか。ここからは、ナーフが実施される理由を解説する。
■ゲームバランスを維持するため
ナーフが実施される最大の理由は、ゲームバランスを維持するため。
特定のキャラクターや武器だけが強いと、他のキャラクターや武器で勝つことが難しくなるため、ナーフを行う。また、オンラインRPGなどでは、敵が強すぎて攻略が難しいと判断された場合にナーフが実施されることもある。
一方で、ナーフを行いすぎるとゲームの魅力が損なわれるため、調整が難しいとされる。
■人気や使用率の偏りを防ぐため
人気や使用率の偏りを防ぐことも、ナーフを実施する目的。ゲームバランスが崩れると弱いキャラクターが使われなくなるため、人気や使用率に偏りが生まれる。
特に対戦ゲームでは、どのプレイヤーも同じキャラクターで戦う状況になることも考えられる。これではゲームの魅力が激減してしまうだろう。
そこで、強いキャラクターをナーフしつつ、弱いキャラクターをアッパー調整で強化して適度なバランスを探す。ナーフを実施する際には、このような緻密な調整が必要だ。
■プレイ人口を維持するため
ナーフの大きな目的として、プレイ人口を維持することが挙げられる。特に近年のオンラインゲームはプレイ人口の数が人気に直結するため、プレイヤーが離れないように適切にナーフを実施することが必要だ。
しかし、ナーフのみを行うとゲームが盛り上がらない。そのため、プレイする感覚やアイテムの使い心地が一新されるような調整を同時に行うことも有効だ。そうすれば、プレイ人口の増加を図れるだろう。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部