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コラムはメディアに掲載される短い評論文で、筆者の分析や意見が含まれている文章を指す。本記事では、コラムの概要を解説する。
書き方や基本的な型も紹介するので、コラムを執筆する際にはぜひ参考にしてほしい。
コラムとは
コラムという言葉を見聞きしたことはあるものの、具体的な説明をするのは難しい方も少なくないだろう。まずは、コラムの具体的な意味と、エッセイとの違いを確認しよう。
■コラムの意味
コラムは雑誌や新聞、Webメディア等に掲載される短い評論文を指す。筆者独自の視点や分析が盛り込まれ、明確な根拠をもとに論理性を持っているのが特徴。
コラムは英語で表すと「column」で、これはラテン語で柱の建築を意味する「columna」が由来だ。
■エッセイとの違い
コラムと混同しやすいのがエッセイ。エッセイは「随筆」とも呼ばれ、形式にとらわれず筆者独自の思索を展開する自由な文章だ。
明確な根拠を明示しつつ主張を述べることが要求されるコラムに対し、文体を限定されず自由な形式を取れるのがエッセイの魅力。
コラムの書き方
ここでは、基本的なコラムの書き方を解説する。自身でコラムを書く際にはぜひ参考にしてほしい。
■読者像と目的を設定
コラムを書く際にまず行うべきなのは、読者像(ターゲット)と執筆目的を明確にすること。コラムを通して意見を正確に伝えるためには、誰にどんな情報を届けるか、といったゴールを先に設定する必要がある。
読者像を明確にすれば、より深い内容を盛り込むことができるため、読者にとって満足度の高い文章に仕上がるはずだ。
■リサーチ
記事のターゲットと目的が決まったら、コラム執筆に必要な情報をリサーチする。文章の構成や内容を練るときは、その分野に関する知識を広く備えておくことが大切だ。
文章執筆時に利用できるよう、リサーチする中で説明に使えそうな表現や参考資料があれば、メモをしておくのがおすすめだ。文章で読者に伝える前に、自分が深く理解することが、文章の質を向上させるための第一歩だろう。
■構成の作成
執筆内容のリサーチを行ったら、集めた情報をもとに構成を考える。コラムでは読者が納得できる論理展開を行う必要があるため、構成は特に重要な項目。
具体的な構成内容については後で詳しく解説するが、はじめに結論に触れておくと読者が読みやすい。自分が述べたい意見を結論として提示した後、その根拠を述べていくイメージを持つと、構成を考えやすい。
■本文の執筆
構成を作成したら、本文の執筆に入ろう。多くの読者に読んでもらうために、読者が理解しやすい表現にすることも必要だ。
コラムでは専門的なテーマを取り扱うことも多いため、難しい言葉を多用しないよう注意が必要。
言葉以外に、句読点や改行をうまく使うことも重要だ。漢字やひらがな、カタカナのバランスも加味してビジュアル的にも読みやすい文章に仕上げよう。
■推敲
本文の執筆が完了したら、より良い文章に仕上げるための推敲を行う。誤字脱字や分かりづらい表現がないか確認し、修正しよう。
執筆中は筆者視点になってしまうため、読者視点で文章を読み直すことも大切。翌日以降に読み返すほか、紙に印刷してチェックする方法も効果的だ。
コラムの基本的な構成パターン
ここからは、コラムを書く際の基本的な構成を解説する。文章の基本パターンを知ることで、構成を考えやすくなるはずだ。
■序破急
序破急は、序(序論)破(本論)急(結論)の三段階からなる構成。
序論でコラムのテーマを明示し、本論で詳細な内容を展開、結論で重要な主張を述べて文章を締めくくる。目的や意見が明確にわかるため納得感があり、読者の印象にも残りやすい構成だ。
■PREP法
PREP法は、結論、理由、具体例、結論の四段階で構成される文章。それぞれを英訳したPoint、Reason、Example、Pointの頭文字を取ってPREP法と呼ばれる。
はじめとおわりに結論を述べるため、読者に意見が伝わりやすいのが特徴。はじめに結論を述べることで、理由や具体例の理解度も増すため、流し読みでも内容が理解しやすい。流し読みされやすいWeb記事などでは特に重宝される。
■起承転結
起承転結は、起(導入)承(展開)転(転換)結(結論)の四段階で構成される文章。序破急と似た構成ではあるが、話が転じる「転」が用意されているのが特徴。
特徴的な視点の意見を展開したい場合などは、起承転結にすることでより際立たせることができるだろう。
※情報は万全を期していますが、正確性を保証するものではありません。
文/編集部