LDACでステレオ感が大幅アップ!恐るべき実力を誇るJBLの最新ワイヤレスイヤホン「LIVE BEAM 3」
2024.07.25LDACでステレオ感が大幅アップ!
それでは早速、LDACで接続してみよう。「FiiO M15」を使って最初はSBC、次にLDACの音質優先で接続してみた。「ユーミンからの、恋の歌」の「緑の町に舞い降りて」を聞く。45周年記念のリミックス版なのだが、SBCで聞くと、この曲が出来た1970年代のサウンドを思わせる。厚みがあって左右に狭い音場、レンジは狭く中域の密度が高い。これがLDACになるとまず左右の空間が開けて音のヌケが良くなる。音の粒立ちが良くなり、SBCの時に感じたモノラル感はなく、ボーカルも生き生きと歌う。意外にも高域より、低域が伸びているように感じる。
次にパーソナライズができる「Personi-Fi 3.0」を使ってみよう。ダイナミックレンジが広がった感じで、ボーカルが耳に近くなり存在感がある。低域もしっかり量感が出てレンジが広がったようだ。ボーカルがやや歪みっぽくなるのが残念だ。その原因は「Personi-Fi 3.0」を使うとLDACが使えなくなるため。ちなみに空間サウンドもLDACとは排他的なのだ。逆にiPhoneユーザーはLDACが使えないので、宝の持ち腐れと思ったのだがパーソナライズと空間サウンドは使えるのでメリットはある。
次にAACの音質に関してなのだが、iPhoneで「JBL TOUR PRO 2」を再生すると「JBL LIVE BEAM 3」よりも、ワイドレンジで、情報量が多く感じられた。価格差は僅差になってきたが、音質面では、さすがハイエンドモデルと思わせてくれた。
ANCの効果は高く、屋内ではエアコンの音をカットしてくれ、屋外では電車の低い騒音がカットされる。中高域の騒音はやや効果が薄れる。耳を圧迫されるような副作用もなく自然な感じだった。また電車内では音質優先のLDACでは音切れが発生するため、接続優先モードに切替えて使うことをお勧めする。
「JBL Live Buds 3」の登場によって、JBLの完全ワイヤレスはLDAC対応でも二択になった。次回はこの2機種を比較してみたいと思う。
写真・文/ゴン川野