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今さら聞けない「IoT」と「ICT」の違いと活用事例

2024.09.21

IoTとは具体的にどのようなものか、ICTとはどう違うのかよくわからないという方もいるのではないでしょうか。IoTはモノとインターネットをつなぐテクノロジーで、離れた場所からの操作や監視などを実現します。今回は、IoTの概要や実現できること、活用事例を解説します。

IoTとは?

IoTとは「Internet of Things」の略で、モノのインターネットという意味です。近年は技術の進化によりデジタル化が進み、さまざまな場面でIoTが活用されています。

ここでは、IoTの意味やICTとの違いを解説します。

■「モノのインターネット」のこと

IoTとは、さまざまモノをインターネットに接続する技術のことです。従来、インターネットにつながるものはパソコンやスマートフォン、タブレットなどに限られていましたが、​​IoTにより、家電や自動車など、あらゆるモノがインターネットに接続されるようになっています。

IoTの対象となるモノにはセンサーやカメラ、無線通信が搭載され、モノの動き・状態を感知したり、データを取得したりします。入手した情報は、インターネットを通して人やモノに伝送されるという仕組みです。

例えば、インターネット上のコンテンツを視聴できるテレビや、インターネット経由で映像を確認できる監視カメラ、人の音声を認識して質問やお願いに応えるスマートスピーカーなどは、身近で活用されているIoTの一例といえるでしょう。

参考:デジタル大辞泉

■ICTとの違い

IoTと同じくインターネットにつながる仕組みとして、ICTがあげられます。ICTとは「​​Information and Communication Technology」の略で、「情報通信技術」と訳されます。

ICTはデジタル化された情報の通信技術であり、インターネットを経由して人と人とをつなぐ役割を果たすものです。IoTがモノとインターネットをつなぐ技術であるのに対し、ICTは人とインターネットをつなぐ技術です。

インターネットを活用する点で両者は共通していますが、IoTは物が主体であり、ICTは人が主体であるという点が異なります。

IoTで実現できること

IoTの活用により、主に次の機能を利用できます。

・モノを操作する

・モノの状態を知る

・モノの動きを検知する

・モノ同士で通信する

ここでは、IoTで実現できる4つの機能を解説します。

■モノを操作する

IoTにより、離れた場所にあるモノを遠隔操作できます。例えば、外出先からスマホを使って自宅のエアコンや照明などの電源をオン・オフしたり、ドアの開閉を行ったりすることが可能です。部屋で留守番しているペットのため、フードサーバーからエサを与えることもできます。

ただ電源をオン・オフするだけでなく、エアコンの温度や照明の光量など、細かい調整ができるのも特徴です。

■モノの状態を知る

IoTにより、離れた場所にあるモノ・人の状態を知ることもできます。さまざまなセンサーを使い、温度や湿度を測ることで環境をモニタリングをしたり、加速度を測って動きをモニタリングしたりできる機能です。

例えば、外出先で室内の状態を確認し、照明の消し忘れに気づいて消灯できます。医療現場では、患者の心拍や呼吸、脈拍などの数値に異常が出た際にアラートを出すという機能もIoTで実現しています。

ビジネスでも、顧客の利用時間や利用頻度といった情報を手に入れられ、市場調査などの手間をかけずに顧客のニーズを把握できるのもIoTの利点です。

■モノの動きを検知する

IoTは、モノや人の動きから現在の状況を検知できる機能もあります。電車やバスの運行・混雑状況を把握したり、工場の機械が正常に稼働しているかを確認したりできます。

人感センサーにより、人の動きを素早くキャッチして行動を起こすことも可能です。建設現場で機械が人を検知し、自動停止するという機能もあります。

 離れた場所からリアルタイムでモノや人の状況がわかるため、いち早く異常を検知して事故を防止することもできるでしょう。

■モノ同士で通信する

インターネットに接続したモノとモノ同士で通信し、データを送受信して自動的に動く機能もあります。例えば、スマートスピーカーに話しかけることで、照明のオン・オフやエアコンの温度調整、お風呂にお湯を入れるといったモノ同士のやり取りが可能です。

また、自動運転車でもモノ同士の通信が活用されています。信号機から道路の渋滞情報を受け取って混雑を回避できる機能で、交通渋滞を緩和させるという取り組みにも活用されています。

IoTを活用した事例

IoTは、さまざまな現場で活用されています。ここでは、特にIoTが活躍しているシーンの事例を紹介します。

■製造現場

製造業の現場では、IoTの活用が注目されています。IoTの導入により、生産体制の自動化・省人化を図ることで、従来と同じ生産量を維持しながら人件費の削減が可能です。

また、IoTの技術により工場の稼働状況を常時監視し、データを自動的に収集・蓄積できるため、設備機器の稼働状況や産業機械のエネルギー使用量、製造ラインの労働生産性などを可視化できます。

可視化により、作業工程の無駄や生産性の低下を招いている部分を特定でき、改善につなげることが可能です。

■物流

物流業界では、少量・小額の配送の急増によるコスト増加や、労働力の不足が問題となっています。これを解消するために推進されているのが、IoTを活用して物流や倉庫管理を効率化する「スマートロジスティクス」です。

スマートロジスティクスでは、棚入れや棚卸しの自動化、荷物の位置情報取得・温度管理、配送車の自動運転化などを実現します。

スマートロジスティクスの推進によって、人の労力を削減しながら、効率の良い物流の実現が可能です。

■医療

医療におけるIoTは「IoMT(Internet of Medical Thing)」とも呼ばれ、代表例として「ウェアラブルデバイス」があげられます。

手首に付けるだけで患者の脈拍、心拍、血圧といったデータを計測し、データ化するデバイスです。データは医師にリアルタイムで共有され、遠隔地にいながら患者の状態をモニタリングできます。

異常を検知したらすぐに診断・処置が可能になり、在宅医療の支援や地方の医師不足問題の解消につながります。

IoTはDX推進に欠かせない技術

IoTは、さまざまモノをインターネットに接続する技術です。モノの操作や状態・動きの検知など、さまざまな機能で人々の生活にも急速に普及しています。

ビジネスの現場でも幅広く活躍しており、DXが推進される状況で、IoTを導入する企業はこれからも増えていくと予想されています。

IoTで実現できることを把握し、ビジネスに役立てましょう。

構成/須田 望

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