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あなたの周りに、人によってあからさまに態度を変える人はいませんか? 目上の人には素直で従順なのに、目下の人には横柄な態度を取るなどがあれば、嫌な気持ちになりますよね。
今回は、人によって態度を変える人の心理を紐解き、どう対処していけばいいのかを解説します。こうした人に困惑したり、ストレスを感じたりしている方はぜひ参考にしてみてください。
人によって態度を変える人の心理
人によって態度を変える人には、どんな心理があるのでしょうか。代表的なものを紹介します。
(1)承認欲求が強い
人によって態度を変える人は、承認欲求が強く、人から認めてもらいたいと思っています。部下や後輩など、自分より下だと判断した人に当たりがきつくなるケースも。このような場合は、自分が優位に立ちたい、下に見られたくないという心理が働いています。無意識では劣等感を抱いていることが多いです。
(2)負けたくない気持ちが強い
人によって態度を変える人の中には、負けたくない気持ちが強く、何かと張り合おうとする人もいます。自分が優位でいたいため、自分の立場を脅かす恐れのある人に対しては態度を変えて、マウンティングしたり攻撃的になったりすることもあるようです。
(3)自分を良く見せたい
人によって態度を変える人は、相手からどう見られているかをとても気にするタイプだと言えるでしょう。異性や、気になるタイプの人の前だと声のトーンが上がって態度が変わるような場合は、「自分を良く見せたい」「好かれたい」「モテたい」という気持ちが強いかもしれません。
(4)損得計算や自己保身がある
人によって態度を変える人の中には、相手と仲良くすることが自分の利益になるかどうかを見極めている人もいます。自分にとって得になると判断すれば良い顔をするのです。そのため、周りから感じの良い人だと思われていることも多いです。また、「この人を怒らせると厄介そうだ」と判断すれば、従順な態度を取るなど、自分を守るために態度を変えることもあります。権威に弱いと言えるかもしれません。
(5)好き嫌いがハッキリしている
人によって態度を変える人の中には、好き嫌いがハッキリしている人もいます。好きな人には好意的に接しますが、嫌いな人にはぶっきらぼうになったり声のトーンが変わったりすることも。正直で分かりやすい人とも言えるでしょう。
(6)敵か味方で判断する
人によって態度を変える人の中には、警戒心が強く、相手を敵か味方に分けて判断しようとする人もいます。自分に同意してくれたり共感してくれたりすれば味方として親身になってくれますが、そうでない場合はそっけない対応になったり、面倒な頼みごとを押し付けようとしたりすることもあるようです。
(7)自分に自信がない
人によって態度を変える人は、相手の反応を見て自分の価値を確認しようとするところがあり、自分に自信がない傾向があります。心の余裕があまりない人だと言えるでしょう。
人によって態度を変える人への対処法
人によって態度を変える人にはさまざまな心理があることが分かりました。では、そんな人が身近にいた場合はどのように対応するのが良いのでしょうか。
(1)適度な距離で付き合う
人によって態度を変える人に困惑したりイライラしたりする場合は、精神的に振り回されないためにも、あまり近づきすぎないようにしたいものです。職場が一緒であれば、業務上必要な時だけ関わるようにして、適度な距離で付き合うようにしたいですね。また、そういう人だと思って真に受けずに受け流していくのも一つの方法です。
(2)職場では繋がりを持つ
人によって態度を変える人の中には、立場が弱く繋がりの薄い人をターゲットにすることもあります。自分より下だ・都合が良い存在だと思われないように、職場ではいろいろな人と話して繋がりを作っておくと良いでしょう。態度を変えられてしまった場合も、繋がりがあれば味方になってくれる人もいるので、ストレスが和らぎます。
(3)物事の頼み方を工夫する
人によって態度を変える人が権威に弱いタイプの人であれば、何かお願いをするときは、その人が良い顔をする相手をこちらの味方につけておくなど、根回しをしておくとスムーズに行くことが多いようです。
人によって態度を変える人は、精神的に余裕がない人
人によってあからさまに態度を変えている様子は、周りからの信頼を失いますし、あまり良い印象は受けないですよね。そんな、人によって態度を変える人には、承認欲求や損得計算など、さまざまな心理があることを解説しました。
実は、自分に自信がなく、人目を気にしていて精神的な余裕があまりない人なのです。そういった相手の背景にある心理を知るだけでも、今までと感じ方や見方が何か変わるかもしれません。自分も同じようなことをやっていないか、振り返っていきたいですね。
文/高見 綾
心理カウンセラー|“質上げ女子”のお悩み相談。カウンセラー養成コースで豊富な臨床経験を積み、心の世界で学んだことを現実に活かすアプローチに高い評価をいただく。相談数3千超。著書は『ゆずらない力』(すばる舎)。