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「紬」ってどういう意味?女の子や男の子に見られる名前の例

2024.10.11

「紬」には少し古風なイメージがあるものの、近年でも名前として人気の高い漢字です。女の子と男の子、どちらの名前にも使えます。

しかし、実際に名付けで用いる際には、悪いイメージがないのかなどと不安になるものでしょう。 この記事では、「紬」という漢字の意味や着物における「紬」などを解説します。さらに、名づけで用いる際のイメージや実際の名前、使用する際のポイント、悪い意味があるかどうかも確認しておきましょう。

「紬」という漢字の意味とは?簡単に基礎知識を解説

「紬」は、音読みでは「チュウ」、訓読みでは「つむぎ」と読みます。また、「紬ぐ」と書いて「つむ-ぐ」とも読めます。

人名に用いたときにだけ用いられる読み方である名乗りは、「つ」「つむ」「むぎ」です。

それでははじめに、漢字自体の意味や着物における「紬」とはどのようなものかを確認していきましょう。

■漢字自体の意味は「つむぐ」など

「紬」という漢字自体の意味は、「つむぎ」「つむぎ織り」「つむぐ」「繭や綿、麻から糸を引き出す」などがあります。そこから転じて、「物事の糸口を引き出すこと」を指す場合もある漢字です。

「紬」は日本の伝統工芸品である絹織物の一種を指す場合があります。紬糸を使って織られた丈夫な布地で、さまざまな地域に有名な産地があります。

「紬」の漢字は、「糸(いとへん)」と「由」からできています。「糸」は、より合わせた糸の形を表す文字です。また、「由」はひょうたん型の果実が熟して溶けた中身が抜き出されたものなどを表すとされています。

これらを組み合わせて「繭や綿、麻から糸を引き出す」という意味を込めたのが、「紬」の漢字の由来のようです。

■着物における「紬」とは

大島紬や結城紬など、「紬」という織物を用いた着物があります。

「紬」は、絹を用いた織物であるものの、もともとは高級なものではありませんでした。江戸時代のころ、養蚕農家は上等な糸を上納していたものの、均一な太さの糸が取れずに出荷できないくず繭が残っていました。

そのくず繭を使って布を織り、家族のために普段着を作っていたのが、「紬」という織物の始まりです。糸に「ふし」があり、織りあがりの生地にデコボコしている部分があるものの、非常に丈夫な織物ができあがるため重宝されてきました。

また、糸の段階で染色をしてから布を織っていることも特徴です。糸の段階から染色するため、「紬」の着物は「先染めの着物」と呼ばれることもあります。

長らく普段着として認識されていた「紬」は、近年伝統的な織物技術の品物として改めて評価されるようになりました。現在、手織りの紬の着物は非常に高価です。ただし、非常に高価な品物であっても、現在でも儀式や式典などでの着用は適しません。

「紬」は名付けでよく使われる漢字

「紬」は子どもの名前を付ける際にもよく使われる漢字です。少し古風なイメージがあるものの、キラキラネームのブームが過ぎたことで古風なイメージも魅力となり、近年でも人気の高い名前だといえます。

それでは、名前に「紬」を用いる際の意味・イメージ・願いや実際に「紬」を用いた名前の例を確認しましょう。あわせて、名前に「紬」を使う際のポイントや「紬」に悪い意味はあるのかどうかも解説します。

■名前に「紬」を用いる際の意味・イメージ

名前に「紬」という漢字を用いる際に込められている意味やイメージ、願いは、以下のようなものです。

・質実剛健
・努力家、根気強さ
・夢を叶える
・心身ともに丈夫で健康であること
・賢さ
・末長く繁栄すること
・自分らしい美点を大切にすること
・多くの人に愛されること

「紬」の織物は非常に丈夫で耐久性に優れていて、長年庶民に愛されてきました。また、紬を織りあげるためには大変な手間と時間をかけています。これらのようなことから、名前に「紬」という漢字を用いる際には上記のような意味やイメージ、願いが込められています。

■「紬」を用いた名前:女の子

実際に「紬」を用いた女の子の名前の例は、以下のとおりです。

・紬(つむぎ)
・紬希(つむぎ)
・紬愛(ゆあ・ゆな)
・紬希子(つきこ)
・美紬(みつ)
・志紬(しづ)
・紬久実(つぐみ)
・莉紬(りつ)
・紬月(ゆづき)

このように、「紬」という漢字一字で、またはほかの漢字とあわせて「つむぎ」と読む、または「つ」や「ゆ」と読むなどの形で使われています。

■「紬」を用いた名前:男の子

続いて、「紬」を用いた男の子の名前の例は以下のとおりです。

・紬(つむぐ)
・莉紬(りつ)
・紬生(つむき)
・紬太朗(ちゅうたろう)
・那紬樹(なつき)
・嘉紬人(かつひと)
・衣紬(いつむ)
・礼紬(れつ)
・紬木(つむぎ)
・夕紬流(ゆづる)
・紬也(ちゅうや)
・理紬斗(りつと)
・紬一郎(ちゅういちろう)
・紬斗夢(つとむ)

■名前に「紬」を使う際のポイント

名前に使う漢字を検討する際は、読み方や意味、イメージ、言葉の響き、字画数などのさまざまな事柄に気を配ると良いでしょう。

たとえば、姓名判断では姓名の画数で性格や運勢を占います。良くない運勢の名前にしてしまわないように、事前に確認するのがおすすめです。

紡績に関する漢字には、「紬(つむぎ・つむぐ)」に似た読み方の「紡(つむぐ)」もあります。これらは漢字だけではなく漢字に込められている意味も異なるため注意が必要です。

「紬」と「紡」の意味は、以下のとおりです。

・「紬」
……丈夫な絹織物の一種。繭や綿から糸を引き出すこと。

・「紡」
……綿や麻の繊維をより合わせて糸にすること。

■「紬」に悪い意味はある?

もともと「紬」はくず繭を使った普段着や作業着の着物として作られていたため、名付けの際は悪い意味があるのではないかと気になってしまうかもしれません。

しかし、「紬」自体に問題のある意味はないと考えて良いでしょう。「紬」には高い技術と時間が必要であること、独特の凹凸や光沢を好む人も多いこと、経済産業省の伝統工芸品に指定されているものがあること、何代にも渡って長く大切に受け継がれる着物であることなどがその理由です。

ただし、「大島」や「結城」などの名字の方は注意が必要です。大島紬や結城紬などの有名な織物の名前と同じになってしまい、今後気になってしまうかもしれません。

大島紬や結城紬以外にも「紬」の織物があるため、名字との組み合わせは確認しておきましょう。

「紬」という漢字を正しく理解しよう

「紬」という漢字には、「つむぎ織り」「つむぐ」「繭や綿、麻から糸を引き出す」などの意味があります。

「紬」は名付けの際に人気の高い漢字で、女の子と男の子のどちらに対しても使用可能です。名付けの際は、意味や読み方、イメージ、名字との組み合わせなどのポイントをおさえて、子どもに合った名前を考えましょう。

構成/chihaya

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